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第7回(8/23) 自由について考えてみよう

■参加者数は男性5名、女性2名、ゲスト1名、合計8名で、そのうち初参加の方は2名でした。

【KEYWORD自由】

インターネットによる書き込みのマナーとは何でしょうか。

昨年、自民党議員がネット党首討論中に悪口投稿で「黙れ、ばばあ!」と書き込んだ事件がありました。その後の取材に対し、本人は「画面には流れていなかったはずだ。申し訳なかったが、やじみたいなもの」と述べています。

言論の自由とは何でしょうか。

ネットが始まり、とされる「ヘイトスピーチ」が問題になっています。ヘイトスピーチとは、人種、宗教、性的志向、性別などの要素に対する憎悪(ヘイト)を表す表現行為のことで、東京・新大久保で毎月のように行われているデモ行動は、国内外に波紋を呼んでいます。

表現の自由とは何でしょうか。

先日愛知県の美術館で「これからの写真展」が開かれ、一部の芸術的展示物がわいせつ罪に当たるとして陳列物撤去の指示を受けました。美術館側は対策として半透明の布で覆う対応をとりました。

 

読書会で話題になったニュースをちょっぴり掘り下げてみました。これを機会に是非、身近な人達と話し合っていただければと思います。

それでは今回の読書会スタートです。

 

【紹介本】

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『BLUE CITY』星野之宣

BLUE CITY CHRONICLE Ⅰ (光文社コミック叢書signal)

宇宙から飛来した隕石により、地球上のすべてが謎の病原菌に侵される。そんなパンデミック状態に、海底研究都市「ブルー・シティ」が立ち向かう。1976年の作品とは思えない完成度が高い海洋SF漫画。

 

『大本営参謀の情報戦記』堀栄三

大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇 (文春文庫)

太平洋戦争時の情報収集や解析はどう扱われたのか、情報に疎い日本組織の“構造的欠陥”を記す。本書は当事者が書いており、臨場感と重みがあるため高く評価されている。『失敗の本質』に並ぶ名著。

 

『ワン・シング』ゲアリー・ケラー, ジェイ・パパザン

ワン・シング  一点集中がもたらす驚きの効果

マルチタスクになりがちな日常を、一点に絞り、確実にこなし継続することが大切と説く。考え方が実にシンプルで共感できる。翻訳も門田美鈴さん(『チーズはどこへ消えた?』)で読みやすい。

 

『驚異の百科事典男』A・J・ジェイコブズ

驚異の百科事典男 世界一頭のいい人間になる!

3万3000ページにも及ぶ「ブリタニカ百科事典」を読破した読書日記。この時点で、筆者はアホ(敬愛を込めて)なのか天才なのか、大いなる疑問である。果たして雑学博士になれたのか。「クイズ・ミリオネア」の出演結果は読んでのお楽しみ。

 

『JAPANESEBATH』

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※ 画像がありません。お風呂のマークの赤い本です。

日本の「お風呂のマナー」を解説した、正統派大人向け絵本型英書。「湯船につかる前にシャワーをあびる」など、日本人の常識を優しく解説しているところが初々しい。オシャレでキュートでポップな一冊。

 

『中村とうようアンソロジー』中村とうよう

中村とうようアンソロジー 2011年 10月号 [雑誌]

筆者が創刊を手掛けた『ミュージックマガジン』『ニューミュージックマガジン』のアンソロジー。MM誌やラジオを通じて、世界各地の素晴らしい大衆音楽を、世の中に広く紹介した彼の功績や影響はあまりに絶大で、今日の日本音楽業界の礎である。そんな彼の集大成の一冊。

 

『いつやるか?今でしょ!』林 修

いつやるか? 今でしょ! (宝島SUGOI文庫)

人気カリスマ予備校講師・林先生の名文句「今でしょ」につられて読み始めた読者に、やっぱり「今」読んで良かったと思わせる、学生はもちろん社会人にも読んで欲しい一冊。林先生の豊富な経験を凝縮させて書き上げた本書は、学びの詰まった人生訓だ。

 

『良心をもたない人たち』マーサスタウト

良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖

アメリカ人に25人に1人が良心を欠如しているという、一筋縄ではいかない領域「サイコパス」。本書は、哲学や宗教といったさまざまな分野から深く考察し、その見分け方と対処法を教えてくれる。『平気でうそをつく人たち』もおすすめ。

 

『女装と日本人』三橋順子

女装と日本人 (講談社現代新書)

これまで禁断のヴェールに包まれていた「女装」について深く探る。女装が日本文化の古典芸能に果たした重要性や、日本におけるジェンダー感にふれる。日本人の女装の始まりはヤマトタケルと言われ、古代から女装の嗜好を持っていたとは興味深い。

 

『NO.6 』あさのあつこ

NO.6♯1 (講談社文庫)

『バッテリー』が代表作の筆者が描く近未来型児童小説。全9巻だが、展開が早く一気読みできる。ストーリーはもちろん、紫苑とネズミのキャラクターが冴える本作は、熱狂的なファンも少なくない。少年達の友情と成長ぶりが読みどころ。

 

『私たちが星座を盗んだ理由』北山猛邦 

私たちが星座を盗んだ理由 (講談社文庫)

人気上昇中の若手ミステリー作家の作品。青春ミステリー短編集が5作おさめられており、テンポ良く進む。どの作品も最後の一文の衝撃が凄く、悲しさ・切なさ・残酷さを織り交ぜ、強烈に余韻を残す。

 

『世界一素朴な質問、宇宙一美しい答え』ジェンマ・エルウィン・ハリス

世界一素朴な質問、宇宙一美しい答え: 世界の第一人者100人が100の質問に答える

イギリスの子供たちの100の質問に、世界中の著名人が答えてくれる児童書。かわいらしくもぶっ飛んだ質問に、鳥肌が立つくらいの美しい答え、このギャップが本書の旨み。やわらかなパルプ紙で包まれた適度な厚さと重みの本。是非、手にとって触れて欲しいと思う。

 

『和菓子のアン』坂木司

和菓子のアン (光文社文庫)

デパ地下の和菓子店で働く、ぽっちゃりキューティーな杏子ちゃんのゆるふわな日常を描く。一緒に働く個性的なスタッフや、お客様のちょっと謎めいた事件など、終始飽きないストーリー展開。和菓子の奥深い魅力にふれ、ついつい和菓子が食べたくなる一冊。

 

『裸でも生きる』山口絵理子

裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ)

25歳女性企業家の波乱万丈な人生を描いた自伝エッセイ。23歳で発展途上国のバングラディッシュで麻を使ったバックを生産し、輸入販売する「株式会社マザーハウス」を設立。あらゆる苦難を乗り越えた彼女の生き方やビジネス理論に勇気がわく。

 

『指導者とは』リチャードニクソン

指導者とは (文春学藝ライブラリー)

アメリカの元大統領、ニクソン本人が実際に会った二十世紀のリーダー達の人物評をまとめたもの。チャーチル、マッカーサー、吉田茂と言った名立たる世界のリーダー達が手堅くまとまった一冊であり、著者の深い洞察力や説得力のある文体は驚くばかり。

 

『戦略的独創開発』西澤潤一

戦略的独創開発

半導体・光通信の両分野で世界的業績を上げた発明の巨人・西澤潤一。それを聞いただけで読む価値が十分理解できる。「独創開発なくして日本の未来はない」と語る筆者。専門分野を学ぶ者に、是非読んで欲しい。

 

『ウイルス・プラネット』カール・ジンマー

ウイルス・プラネット (飛鳥新社ポピュラーサイエンス)

ウイルスの基礎知識と12種のウイルスをテーマに、解りやすく解説したサイエンス本。海底のウイルスからエボラ・ウイルスまで、幅広く収められており、美しい電子顕微鏡写真が目を引く一冊。

 

『華氏451度』レイ・ブラッドベリ

華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)

SFファンタジー。華氏451度とは、書物が自然発火する温度を意味する。書物を読むことを禁じられた世界で禁書官として働くモンターグ。ふとしたきっかけで本を手にしたことから彼の人生が大きく変わってゆく。「ヨコハマトリエンナーレ2014」のタイトルにも本書が引用されている。

 

『ウはウミウシのウ』宮田珠己

ウはウミウシのウ シュノーケル偏愛旅行記 特別増補版 (幻冬舎文庫)

シュノーケルで世界中の海を潜り、変な生き物を、意味もなく観察する脱力系旅本。イラストが意味不明な生き物だらけで、外れた銀歯が登場したりする。突っ込みどころ満載でやる気のなさがはんぱない筆者。ファン待望の一冊。

  

参加者のみなさま、ありがとうございました!

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