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2020.5.6 手紙 KINO

手紙は好きだ。書くのもいいが、読むのもいい。

葉書も悪くないけれど、やはり封書には格別の良さがある。郵便受けを開けた時に目に飛び込んでくる、その佇まいからして美しい。切手が貼られ、封がされた、私宛ての手紙。私のためだけの手紙。

封筒の角が僅かに丸くなっていたりすると、我が家の郵便受けにたどり着くまでの長い道のりを思ってちょっと和む。手に取ったときに僅かに重みがあると、封筒の中に折りたたまれた便箋の質量が感じられてわくわくする。

さらに封を切ると、四つ折りや三つ折りに畳まれた便箋が顔を覗かせる、あの瞬間も良い。便箋は3枚以上あると嬉しい。

年賀状も最近はあまり流行らないけれど、一筆書かれた近況報告を毎年楽しみにしている。今年はどこに旅行にいきました、子供が何歳になりました、また遊ぼうね、云々。

でもやっぱり一番嬉しいのは、誕生日でも何でもない日に何の前触れもなくやって来る私的な手紙である。特に用事もないんだけどさ、雨が続いて鬱陶しいね、最近はこんなことをしたよ…

私的な手紙の魅力というのは、書き手自身の言葉でしか書けないところにあると思う。その人自身の生活という後ろ盾がないと、手紙の言葉は生まれない。毎日真剣に暮らしていないと、書くべきことは無くなってしまう。

ずいぶん長い間、封筒に入った手紙を受け取っていないことに気付いてしまい、とても寂しい。

久しぶりに、私の方から手紙を書こうかな。

【投稿者】KINO

明日はミステリ横浜読書会のYONEさんへバトンタッチ!

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