1. HOME
  2. 第15回(4/25)あなたのストレス解消法は?

第15回(4/25)あなたのストレス解消法は?

■参加者数8名(男性4名、女性4名)でした。

初参加の方は1名でした。

 

今回の読書会は「あなたのストレス解消法は?」を考えていただきました。

この手の関連本はあまたの書店に並んでいますが、なかなかこれと言った特効薬が見つからないのも正直なところです。「頭にネクタイを巻いて千鳥足で道端に倒れ込み朝まで寝入るくらい呑み明かします。」「裏紙に赤マジックで愚痴を書いてシュレッダーにINします。」など珍事件や秘策が飛び出すかと思ってみたり、ひょっとすると、ひょっとして「この読書会に参加するのが一番のストレス解消法です。」と言われたりするかなと期待していましたが、お一人目から 

「ストレスがあまりたまりません。」と言われました。

 そうなんです!そんな方もいるのです。確かにいつも穏やかで笑顔が絶えない参加者さんです。

 「目的を決めずに一人旅をします。」とも言われました。

そうなんです!そんなセレブな方もいるわけで、私のように普段行けない旅行で舞い上がり、観光地巡りをタイムスケジュールいっぱいに詰め込み産地特売品を買いまくるのとは大違いです。この分岐点が人生の深さと奥行きを決めるのだと実感し、個人的に反省した次第です。

 

 その他、食べる・寝る・愚痴る・音楽を聴くなど、一見一般的ではありますが詳細を尋ねると、個性が光る癒しの方法で心の浄化をはかり、それぞれに工夫して素敵な時間を過ごしているのだなと実感しました。

参加者のみなさま、貴重なご意見をありがとうございました!

今回の課題本は「気になるタイトルの本」、読書会スタートです。

 

【紹介本】

IMG_1388 (2)

『つっこみ力』 パオロ・マッツァリーノ

つっこみ力 (ちくま新書 645)

つっこみどころ満載の謎多き経歴を持つ筆者が、つっこみ力の3要素とは「愛と勇気とお笑いだ」と語る。本書をポケットに忍ばせてサービス精神と自虐に溢れたテクニックを身につけ人生を面白く乗りこなそう。

 

『「一体感」が会社を潰す』 秋山進

「一体感」が会社を潰す   異質と一流を排除する<子ども病>の正体 (PHPビジネス新書)

企業内に蔓延している組織風土を経験豊富な筆者が考察する。幼稚化している組織の現状否定に留まらず、解決法のヒントがちりばめられた内容と読者に息苦しさを感じさせない筆力で絶妙な加減に纏めた一冊である。

 

『人は死なない』 矢作直樹

人は死なない-ある臨床医による摂理と霊性をめぐる思索-

 

一臨床医の筆者が霊能的な体験に科学的要素を折込みスピリチュアルな側面から語る。「死」という静かな旅路には神聖な精神が宿り、多くのことを感じられる人は時として科学では証明できないような体験に遭遇する。

 

『ゲームの父・横井軍平伝 任天堂のDNAを創造した男』 牧野武文

ゲームの父・横井軍平伝  任天堂のDNAを創造した男

「任天堂とDeNA」の提携話ではない。「任天堂のDNA」を創った男・横井軍平の話だ。京都の花札屋から世界の超優良企業に駆け上がった任天堂。その中で彼が生みだしたゲームボーイ誕生秘話が青年期の懐かしさとクロスオーバーする。

 

『ぎおんご ぎたいご じしょ』 牧田智之

ぎおんごぎたいごじしょ

洗練され日向の香りが漂う辞書。カラフルな光をご機嫌に放つ本書は、デザイナーとのコラボレーションから編み出した高い芸術性によって実用辞書が持ちえないものを備え、アートコーナーの一角に佇む事が多い。

 

『田村はまだか』 朝倉かすみ

田村はまだか (光文社文庫)

深夜のバー、クラス会に集う40代の男女5人が田村を待つ。皆それぞれ過ぎ去りし日々を振り返り時が流れる。読者も同じカウンターにいるかのような臨場感に惑わされる本書。ところで、田村はこの場に現れるか?

 

『アヒルと鴨のコインロッカー』 伊坂幸太郎

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

広辞苑を本屋から盗もうという奇妙な計画、謎のブータン人、ペット惨殺事件。これらがテンポの良い文章と愉快な会話で繋がれ絡み、やがて伏線となりすべてが解き明かされる。クライマックスはボブ・ディランの名曲とともに迎える。

 

『へんなどうつぶ』 ワンダ・ガアグ

へんなどうつぶ

山奥に住む心優しいボボじいさんは、毎日動物のために美味しい料理を作ってくれる。ある日、へんないきもの「どうつぶ」がボボじいさんのところへやってきた。『100まんびきのねこ』のワンダ・ガアクの幻の名作。

 

『隠蔽捜査』 今野敏

隠蔽捜査 (新潮文庫)

超人気シリーズ・エリート警察官僚、竜崎伸也の人生を描いた小説。彼の正義感に好感が持て、ぶれない軸の生き方についつい応援したくなる。幼なじみや家族の問題などが織り込まれ、より深みのある警察小説に仕立てている。

 

『帯をとくフクスケ 複製・偽物図像解読術』 荒俣宏

帯をとくフクスケ―複製・偽物図像解読術

 

80年代の雑誌『マリー・クレール』に連載されたエッセイをまとめたもの。選りすぐった図版200点はどれも知的好奇心をくすぐる。驚異的な収集癖と博識を誇る筆者ならではの感性が光る図像解読は、手に取った者の期待を裏切らない。

 

『てにをは辞典』 小内一

てにをは辞典

結合語を一望に編纂した待望の『てにをは辞典』。筆者が20年の時を費やした労作は感動を禁じ得ない。文字はこびという日本語の迷路で日々悩む羊たちに、あるべき道を示す本書を大いに活用しよう。

※羊:迷えるものの意味

 

『学校で教えてくれない音楽』 大友良英

学校で教えてくれない音楽 (岩波新書)

「あまちゃん」の音楽を担当して大ブレークした筆者が、学校で習う音楽以外の音と向き合う。音の世界は、始まりも終わりもなく正しさや誤りもない、頭から心へと共振し無限の空間へと辿る路。

 

『ないもの、あります』 クラフト・エヴィング商會

ないもの、あります (ちくま文庫)

この店で扱う商品「左うちわ」「語り草」「大風呂敷」は、ありそうでないものばかりだ。そんな品々が放つ魅力的な挿絵を頼りに絶妙なテンポで紹介する一冊。日本語が奏でる比喩の世界を味わって欲しい。

 

『トリツカレ男』 いしいしんじ

トリツカレ男 (新潮文庫)

オペラ・三段跳び・など次々と夢中になるジュゼッペは凝り性だ。何でも手を抜かずに全力で向かっていく。そんなトリツカレ男が風船売りのペチカに恋をした。ピュワで一途な恋愛は、人の気持ちを優しく包む。

 

『きよしこ』 重松清

きよしこ

この小説の主人公は吃音「どもり」がある。筆者、そしてきみにも似ている。きみのお母さんから「息子に吃音なんかに負けるなと励ましの手紙を書いて欲しい。」と言われ、書けず仕舞いに終わった筆者が、きみに送る渾身の一冊。

 

参加者のみなさま、ありがとうございました。

加筆、訂正等受け付けております。気軽にご連絡を頂けると嬉しいです。

関連記事