第14回(3/14)プレゼントをしたら喜ばれそうな本
■参加者数9名(男性5名、女性4名)でした。
今回の、第14回読書会は「プレゼントをしたら喜ばれそうな本」を発表してもらいました。参加者さんのお話をまとめてみると、
1.相手に気を使わせないような妥当な金額のものを選ぶ。
(本は値段がわかってしまうので。)
2.相手が購入済みで持っているような本は避ける。
(サプライズですと可能性があります。慎重に選びたいところ。)
3.遊び心がある本などは喜ばれるかも。
(「あなたと同じ日に生まれた著名人の本」と題して365冊分を本棚に陳列して売っている書店もあるそうです。)
4.ズバリ!この一冊。
(気持ちがほっこり『自然のレッスン』、永遠の人気を誇る絵本『ちいさいおうち』、オシャレなグラフィック集『YOU ARE HERE』、勇気がもらえる『宇宙探査機』など具体的な名前があがりました。)
などなど、比較的写真集や絵本が人気があったように思います。
書店に足を運び、相手を想いながら本選びをするのは楽しい時間だと思います。大切な人へ贈るプレゼントに迷ったら、是非「本」はいかがでしょうか。
参加者のみなさま、貴重なご意見をありがとうございました!
また、今回は「おまかせ企画」として参加者さんにファシリテーターをお願いしました。Uさんは、優しく相手を思いやるファシリテーターでした。以下のコメントをいただいております。
「僕自身、とても楽しかったです。ある程度一人一人ゆっくりとお話いただけたのでよかったと思っています。貴重な場を与えていただいたことに感謝しています。」(20代男性・Uさん)
今回の課題は「翻訳本」、読書会スタートです!
【紹介本】
『文体練習』レーモンクノー
一つの短いエピソードを99種類に書き分けたユニークな文体練習集。言葉の持つリズムや遊びを巧みに使い分けた99種類の文章はどれも楽しめ、ためになる。翻訳者の苦労は並大抵ではなかったであろう。装丁も美しく魅力的。
『ジョンケージ著作選』ジョンケージ
本を「聴く」ために書かれた一冊。現代音楽の巨匠であるジョンケージの奇をてらった文章を訳せるだけの力が日本語にはある。音楽哲学とその理論を深めるには最適の一冊。加えて音楽と茸の関係性が理解できる不思議な内容も含まれる。
『青白い炎』ウラジミール・ナボコフ
ポストモダン文学の超傑作。アメリカの詩人の作品『青白い炎』の全文と知己を得た亡命学者による膨大な注釈から成る小説。読みやすい文章ではないが圧倒的に面白い。2014年6月に岩波文庫で復刊され再注目されている。
『第二次世界大戦 チャーチル』ウィンストン・S.チャーチル
当時英国首相を務め歴史上もっとも骨太なリーダーシップを発揮したと言われるチャーチルの第二次世界大戦を語る回想録。ノーベル文学賞受賞作を受賞したゆるぎない彼の代表作だ。歴史を変える者は鋭い視点で本質を見抜く力が養わっている。
『夏への扉』ロバート・A.ハインライン
1957年の作品でSF小説の名著と言われ今日に至るまで読み継がれている名著。主人公はタイムトラベル・冷凍睡眠で時間を駆け巡り、行動力と決断力によってハッピーエンドで終わるという日本人と相性の良いストーリー展開だ。読後の爽快さは読む者を幸福にする。
『ガラクタ捨てれば自分が見える』カレンキングストン
部屋の中・心の中の不要なものを整理して清々しく生きよう。不要なガラクタを溜め込むことが人間のエネルギーを奪い、運勢自体に悪影響を及ぼす。自分の本当に好きなものに囲まれていれば前向きな気持ちになれる。
『秘曲 笑傲江湖』金庸
「ひきょく しょうごうこうこ」と読む。タイトルだけではない、読むのに難しく覚えるのに困難な登場人物が山のように登場する、少年ジャンプ的エンターテイメント小説で中国ではとても有名な物語だ。映像化もされている超人気作品。
『狼王ロボ シートン動物記』アーネスト・T.シートン
人間の知能を上回る狼王ロボ、しかしそのロボにも唯一弱点があった。それは何か…。他に「灰色グマの伝記」「カンガルーネズミ」「サンドヒルの雄ジカ」も収められている。子供向けの本ではあるが大人でも十分に楽しめる。
『ペンギンの国のクジャク』BJギャラガー、ウォレン・H.シュミット
話題のビジネス寓話。成功が約束されているペンギンの国に一羽のクジャクがやってきた。ペンギン(保守派)とクジャク(行動派)の思考や行動の違いを卓越した比喩で笑い飛ばす。すべての問いに正解はない、考え抜くことが大切なのだ。
『サーバントリーダーシップ』ロバート・K・グリーンリーフ
“リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後、相手を導くものである”というリーダーシップ哲学を世に伝える本書。組織のリーダーとなる者達に読み継がれてきた不屈の名著と言われている。重量感のある、厚くて読みごたえのある一冊。
『アクロイド殺し』アガサクリスティー
アクロイド氏を殺害した犯人を名探偵エルキュール・ポアロが追う。シリーズ3作目の本書は個々の個性が立っており犯人探しだけに終わらない。本書は人間模様が会間見れるところに深みがあり、何度読み返してもさまざまな角度から楽しめる。
『スノーグース』ポールギャリコ
表題を含む3編が含まれた短編集でそれぞれ雁、ロバ、牛が中心となる物語。情景描写が繊細で静かに感じ入る、純粋で美しい大人のファンタジー小説。人と動物が心をかよわせる瞬間を言葉で表現できる卓越した文章力を持つ作家。
『バべットの晩餐』イサク・ディーネセン
淋しい村に家族を亡くしたバべットがやってくる。彼女は宝くじで手に入れた1万フランを使って、村人に料理をふるまう。バベットの晩餐会の始まりだ。映画も有名なこの作品は、デンマークを代表する貨幣の肖像にもなった女流作家によって書かれている。
『フェルマーの最終定理』サイモンシン
翻訳者は青木薫。本書は数学者の情熱と歴史をドラマティックに語り、数式を文章で優美に表現する。主役は358年間解き明かされることがなかったフェルマーの最終定理でワイルズが完全証明を成し遂げる。数学者のゆるぎない信念に圧巻すること間違いなし。
『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス
※第6回でご紹介いただいています。ありがとうございます。
『うんちしたのはだれよ』ヴェルナー・ホルツヴァルト、ヴォルフ・エールブルッフ
ドイツの絵本で世界中の国で翻訳されている超ロングセラー本。ある日、もぐらくんの頭の上にうんちが落下!犯人はいったい誰なのか、もぐらくんの小さな旅が始まる。ちなみに表紙のもぐらくんの頭に乗っているものも帽子ではなく、うんちだ。
参加者のみなさま、ありがとうございました。
加筆、訂正等受け付けております。気軽にご連絡を頂けると嬉しいです。