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2020.5.20 ゴール!KINO

第1回考える横浜読書会KURIBOOKSは2015年11月14日に開催されました。

考える横浜読書会KURIBOOKSは、参加者のみなさんに課題の本を読了して持参することをお願いしています。当日は解説を交えながら感想をシェアするスタイルの会です。課題の本は、主に「松岡正剛 千夜千冊」から選んでいます。

https://1000ya.isis.ne.jp/top/

過去に取り上げた課題の本は以下になります。

夜と霧
愛するということ
散るぞ悲しき
幸福論
コンビニ人間
変身
紙の動物園
楢山節考
カルメン
蒲団
蠅の王
忘れられた日本人
リア王
モモ
カラマーゾフの兄弟
砂の女
春にして君を離れ
赤と黒


第1回目の課題本『夜と霧』は私の人生のバイブルです。原題は『強制収容所における、ある心理学者の体験』。現在のタイトルの「夜と霧」という言葉は、アドルフ・ヒトラーの特別命令に由来しています。ホロコーストを描いたノンフィクションである本書は機会があればもう一度チャレンジしたい名著です。

第6回から解説や資料作成、ファシリテーター等を担当しているのは、もちろんKINOさんです。

そして、水曜日最後のブログリレーはKINOさんとの「対談」です。

*****

私がお手伝いをしている「考える横浜読書会」について、KURIさんと対談をしました。

今回はその様子をお伝えします。

■印象に残っている読書会は?

・ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』

ひとつの作品を複数回に分けて実施した初めての回。結果的に、4回でもまだ足りない!という印象です。

KURIさん

「ポリフォニー(※)について実生活で出会うことがあって、ハッとした。読書会ではいつも読み終わった後はやり切った気分になるけど、『カラマーゾフの兄弟』については、まだ何か置き忘れたものがあるような感覚がある。」

※ポリフォニー:ミハイル・バフチンのポリフォニー論。読書会で話題になりました。

KURIさんはこの読書会をきっかけにヨブ記に興味を持ち、H・S・クシュナーの『なぜ私だけが苦しむのか―現代のヨブ記』を買ったとのこと。かくいう私も、この読書会の後でバフチンをちゃんと読もうと思い、『ドストエフスキーの詩学』を買い込みました。

読書会が終わった後まで、主催者側の二人ともに影響を与え続けることになった課題本です。

また、読むたびに印象が変わってくるのも名作の証。時間をおいてもう一度課題本として取り上げ、読書会をしてみたいですね。

・深沢七郎『楢山節考』

この回の読書会の雰囲気はいつもと明らかに違ったことを今でもよく覚えています。端的に言って、神回でした。

KINO

「短編集の中の一編であり、約2時間の読書会で扱うにはちょうどいい長さだったこと、作品自体のもつ力強さが際立っていたことが、特別な回となった理由かもしれません」

KURIさん

「この本を課題本の候補として言われたときにはびっくりした(笑)姥捨山の話ということは知っていたけれど、読む前は老人は役に立たないから捨てられるという話だと思っていた。でも読んでみたら全然違った!この読書会の課題本にならなければ読まなかったと思う。」

『楢山節考』については、読書会の課題本にならなければ読まなかったという声がいつもより多く聞かれました。読書会をきっかけに手に取ってもらえれば、と思って本を選ぶこともあるので、とても嬉しい一言でした!

*****

水曜日、KINOさん。いつもタイトルに忠実な内容と美しい文章を書いてくださりありがとうございました。叡智に満ちた物静かな優等生という言葉がとても良く似合います。いつも読書会を支えてくださりありがとう。 これからもよろしくね。

KINOさん、考える横浜読書会KURIBOOKSで会いましょう!

明日はミステリ横浜読書会のYONEさんへバトンタッチ!

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