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第2回(3/22) ジスイか本棚かはあなた次第?

 

【KEY WORDジスイ】

皆さん、ジスイって知ってますか?

 

手元にある本や資料を裁断し、スキャニングしてデジタル化することです。本の保管場所に悩む必要もなく、読み込んだデータはタブレットやスマホで読めてしまうので、シリーズものの本が気軽に持ち歩けるメリットがあります。ジスイに必要なものは裁断機とスキャナーで、購入しなくてもレンタルや、代行業も存在します。つわものは裁断した本をネットで販売したりしています。

 

どうなのでしょう。

 

裁断すると装丁が楽しめないし、何より本がばらばらになることを想像すると悲しくなりますが、ひっそりと本棚で暮らすことになる本に比べ、常に一緒で、どこでも読め、骨の髄まで読み込むことができるので、本としてこんなに嬉しいことはないような気がします。ジスイするか本棚へしまうかは、用途によってでしょうか。

 

そんなジスイ経験者の参加者さんがいて、話が盛り上がりました。

第2回読書会スタートです!!

 

【紹介本】

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・『一万年前』 安田善憲

一万年前 気候大変動による食糧革命、そして文明誕生へ

(筆者は「年縞」と呼ばれる年代測定法を確立した人。年縞は水月湖に静かに堆積した縞模様の層。これを湖底の表層から一本一本数えていったときに出会う一万本目は、ほぼ一万年前に形成されたもので一万年前の地球に何が起きたのかを記憶しているというのだ。ではなぜ「日本の湖」なのか。そこには、日本人が培ってきた、農耕民族ならではの自然との関わり合い方にあった。美しい日本風土を称える作品。)

 

・『ゴーストバスターズ』 高橋源一郎

ゴーストバスターズ 冒険小説 (講談社文芸文庫)

(ブッチとサンダンスがゴーストを求めて旅をする冒険小説。最後までゴーストは謎のままで、もどかしさゆえのミステリアスな余韻が残る作品。アメリカが舞台の物語?と思いきや、途中で話が異空間に飛び、ストーリーが駆け抜ける感じが伝わる。文学的に評価が高い作品。)

 

・『本を読む私』 華恵

本を読むわたし: My Book Report (ちくま文庫)

 (著者はモデルさんで、「小学生日記」のポテトサラダの話が有名。女性らしい文章で柔軟性があり、情景やその場の空気が真摯に伝わる。しかも紹介者さんは朗読が上手で、参加者全員「幼かった彼女が本を読んでいる姿」に引き込まれてしまった)

 

・『大地の子』 山崎豊子

 (中国残留孤児、陸一心の話。彼が時代の波に翻弄されながらも、必死に生きぬくヒューマンストーリー。妹・厚子の壮絶な人生が涙を誘う。山崎豊子は限りなくノンフィクションに近いフィクションを描く方で、代表作「沈まぬ太陽」の話でも盛り上がる。日航ジャンボ機の事件をあらためて考え直すきっかけになった。)

※  山崎豊子さんは昨年お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。

 

・『孫子』 飯塚武教

商品の詳細

 (孫子の戦わずして勝つ「兵法」は今日にも生かせる処世術。随所に中国の荘厳な写真がちりばめられていて、あまりの美しさに参加者から歓声がわく。策士である孫子に関する書籍は沢山出版されているが、美しく壮大な中国を知りたいひとには、特にお勧め!)

 

・『妻の病気の9割は夫がつくる』 石蔵文信

商品の詳細

(「夫源病」をご存知だろうか。夫の何気ない言葉や行動が原因で妻が精神的ストレスを抱え、更年期障害に似た症状が出るというもの。筆者は医師であり男性であるがゆえに、読んでいて説得力がある。具体的にどんな会話が妻を傷つけているのか、そしてその対処法も丁寧に書かれている。夫を責めるのではなく、妻を守る姿勢がうかがえる頼もしい一冊。)

※「~大学の~」から「~力」、そして最近は「~が9割」が流行りのタイトルらしい。

 

・『よーいどんで名探偵』 杉山 亮

商品の詳細

 

(とある街で事件が発生して探偵が事件を解決するという古典的内容の児童書。学校で大人気らしい。ほのぼのする優しい物語は、実は大人も大好きで、有川浩の「三匹のおっさん」がまさにそれ。テレビドラマは高視聴率だったようだ。大人も、物語に安らぎや平和を求めているのかもしれない。)

 

【その他】

海堂尊「トリセツ・カラダ」ヨシタケシンスケ「りんごかもしれない」

ジョルジュ・ペレック「煙滅」(アルファベット「E」を使わずに小説を書ききった作品)

・地を這うような徹底した取材と検証で知られる小説家、吉村昭

 

 参加者のみなさま、ありがとうございました!

加筆、訂正等受付ます!お気軽にご連絡ください。

 

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