キュウリの青さから、夏が来る
”キュウリの青さから、夏が来る” 『女生徒』太宰治(著)
胡瓜の青さと女生徒のみずみずしさと夏の眩しさが上手く表現され、かつ三者が溶け込んだ文章。流石、太宰治!と思える一文で、私は好きです。
6月19日は「桜桃忌」です。
「桜桃忌」とは、生前に太宰と親交のあった人たちが墓所のある禅林寺へ遺族を招き、桜桃をつまみながら酒を酌み交わす「太宰を偲ぶ会」が発端のようで、現在では太宰治ファンが禅林寺へ参拝に訪れる日として聖地巡礼のようなイベントと化し、大変な賑わいを見せています。
※太宰は6月13日に愛人の山崎富栄と共に玉川上水へ入水自殺し、19日に遺体が発見されます。奇しくも6月19日は太宰の誕生日だったことからこの日に集まるようになったようです。
私は仕事の都合で少し早めの6月15日(土)に行ってきました。強風と大雨の中、ずぶ濡れになりながらの参拝となりました。
太宰は”味の素”が好きだったのですね。知らなかったです。
森鴎外の斜め前に太宰治の墓があります。生前、太宰が森鴎外の墓地を気に入っていたようで、夫の気持ちを汲んで美智子夫人がここに葬ったとされています。
都会の中にひっそりと佇む清潔で静寂さを持つこの地に、文豪たちの安らかな眠りを望みます。
ああ、心静まる場所。
三鷹在住のTさん、ご案内をありがとうございました。はるばる遠方からの読書会参加にいつも感謝しています。Kくん、Tさんに会いにまた三鷹へ行こうね。