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お悩み相談①


読書会に参加したいのですが、皆さんの前で本の紹介ができるか心配です。(Aさん.神奈川県)

あなたの気持ちが痛いほどよくわかります。ご安心ください。プレゼンの優越を競う会ではありませんし、自由に発表してもらうことを望んでいます。見学も可能ですので、興味がありましたらぜひ遊びに来てくださいね。

かれこれ5年以上も本の紹介を続けていますが、未だに私も不安だらけです。毎回、本の紹介の時は緊張してしまって生まれたての子鹿のように手足をプルプル震わせながら発表しています。頭の中で整理しきれずに気持ちだけ前にいってしまい、話す内容もしどろもどろです。 呼吸が浅くなって記憶が飛んでしまい、眼球がグルグル回ってパニックになり口がパクパクして、最悪の状態で紹介時間が終わるという、他人から見ればひとりで焦っている「変な人」です。そんな消し去りたい過去はこれまでにたくさんあります。

ですが、魅力的なプレゼンテーションを聴くとなんの根拠もなしに、今度こそは自分もできると思ってしまうアホなんですね、私は。流石にこれではいけないと思って「本のプレゼンテーション講座」を受講したことがあります。そこで最初に教わったことは「プレゼンテーションしやすい本を選ぶこと。」でした。確かに素材選びは重要かも知れません。

数年前ですが、どんな本の紹介でも最後は必ず亡くなった妻の話で終わるおじいちゃんがいました。始めは本のあらすじを雄弁に語るのですが、途中から奥様の話にすりかわり、最後はしっかり「妻への懺悔」でまとめてくるのですよ。生前満足な暮らしをさせてあげられなかったとか、冷たい態度しか取れなかっただとか、後悔の念を語ります。聞いている側からすると、 本の話じゃないし、一体何を聞かされているのだろうかと、謎だらけの時間なのですが、このおじいちゃんの話は恐ろしいほどに中毒性がありました。ある意味、本の素材など一切関係のない上級プレゼンテーターでしたよ。どんな本を読んでも亡くなった奥様のことを思い出すのでしょうね。本を読んだ感想は人それぞれですから。

まずは読書会に参加して「読書が好き」という仲間たちの居心地の良さを、味わってみてはいかがでしょうか。同じ空気感を共有できるひとたちが集まって、そこにあなたの居場所を感じられるコミュニティとなればこんなに嬉しいことはありません。プレゼンテーションの技術に関係なく、自由に感想を述べることの解放感を楽しみましょう!

※読書に関するお悩みを承ります。お問い合わせよりご連絡をお待ちしております。

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