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起きたら2時だった話

休日の土曜日に昼すぎまで爆睡していた、という体たらくな話なのですが、曇りがちな天気ということも作用してか、起きた瞬間に時間と曜日の感覚が鈍り、わけがわからなくなってしまって、部屋の中を檻の中のクマのようにウロウロとしながら 「もしかして寝坊?会社に遅刻したかも。」と思ってしまい、あわてて反射的に会社へ行く支度をしちゃいました。

そんな経験ありませんか?

ですが、その後の高揚感といったらないです。素敵な休日の始まりなわけで、ましてや遅刻でもないし、ウキウキな土曜日でした。

“答えが正しいかどうかを判定するルールや基準は何なのか”

『物事のなぜ』ピーター・ラビンズ(著)

おそらく、いや、私を含む現代人が直面している「物事のなぜ」は過去を生きた賢人たちによって一度は探究された事柄に過ぎないと言っても過言ではない。新たな疑問と思われても細部にわたって分析して紐解いてみれば何のことはない。我々が知らないだけで古代ギリシアの哲学者が検証済みなんてことがよくありがちだ。本書は古代から現代に至るまでの物事の様々な疑問の因果関係を、概念モデル・分析モデル・論法モデルといった「三角モデル」に当てはめて検証した指南書である。完璧な答えを導きだす本ではない。あらゆる原因を探る道、そのアプローチを示そうという趣旨のものだ。各章で三角モデルからさらに細分化され、3つの概念・4つの分析・3つの論法へと探究を深める。歴史上のそれぞれのどのような場で実際考察されてきたのか、賢人たちの格言を交えて軌跡を追うことができ、私たちの脳内をすっきり整理してくれるよう工夫されている。読み物として順に読み進めてもいいが、自分の興味のある章から読んでも構わないと思う。個人的には論法モデルの信仰型が興味深かった。与えられた真実を基盤とする宗教的・霊的信念はあまり体系化されていないが、答えられない質問はないということにはならない。この知に関する進行型手法と他の手法の区別は真新しいものではない。かつてプラトンは神話と哲学を対比させて両者の手法に違いのあることを説いているらしい。非常に興味深い。そしてまたしても古代ギリシアの偉人たる所以を再認識した次第だ。知の巨人たちの問題解決の軌跡をたどりながら思考の可能性と限界を実感した本書。じっくり味わって読むのにふさわしい一冊として、煌めく夜空からアイデアが舞い降りてきそうなドラマティカルな夜に読むことをお薦めする。

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