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2020.4.23 本屋 YONE

こんにちは、YONEです。

専らの小説読み、さらに単行本はなるべく電子書籍でと決めています。となると本屋でふらふらしている時間の大半を文庫コーナーで費やすことになります。過ごし方もおおよそ決まっていて、まずは創元推理文庫に始まり、ハヤカワ文庫、講談社文庫の棚へ視線を這わせます。眉間にシワを寄せ逡巡し、泣く泣く棚に本を戻すことを数度。優先順位が高ければ迷わず買って読んでいるでしょうから、買ったところで積読の山に埋もれてしまうことは確実です。でも欲しい。気を紛らわすために他の出版社の平台巡りをしてまた悩む。これを週に1,2度やってるので、はた迷惑な客かと思います。要するに本屋が好きです。

フィクションの本屋にもおかしな客はやってくるようです。今回ご紹介するのは

似鳥鶏 著『レジまでの推理 本屋さんの名探偵』(光文社文庫)

です。書店員バイトの青井くんの元にやってくる顧客と不可解な謎、ふらりとやってきてあっさり謎を解く名物店長、その他バイト仲間も魅力的です。連作短編ミステリとして構成の妙が素晴らしい作品ですが、お仕事小説としての一面もあります。最近の小説にしては珍しく脚注があり、書かれているのは書店員あるある、これがまた一段と面白いので読んで損はないかと思います。

本屋は恒久不変であって欲しい、と思います。本も好きですが本屋という場も好きです。変わらないで欲しいと思う一方で、皮肉にも出版不況によって生き残りを模索する各本屋の取り組みが私を魅了するのも事実です。気がつけば何か面白いイベントがないかなと検索していることもしばしばあります。大手書店の取り組みにはなりますが、丸善のBOOKCONも好きな取り組みの一つです(分量の都合から詳細割愛しますね、調べてみてください)。残念ながら先月行われる予定だった第三回の開催は中止となりましたが、第一回BOOKCONには足を運びました。所狭しと並ぶ出版社ブース、その中の一つ、講談社ブースに明らかに社員でない人が。すらっとした体躯に切れ長の眼、でもどこか朗らかな表情のその人は上記の似鳥さんでした。完全プライベートで遊びに来て、近著の紹介をしていたようです。意外な出会いもある本屋のイベントにも着目してみてください。

ではまた来週、お会いしましょう。

【投稿者】YONE

明日はビブリオバトル横浜読書会のMIYさんへバトンタッチ!

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