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2020.4.18 初参加 yuning

みなさんこんにちは、Yuningです。

私の横浜読書会での初参加は、のちにファシリテーターをやらせて頂くことになるノンフィクション読書会でした。いきなり入る勇気がなく、道の向かい側からしばらく中の様子を伺っていたチキンぶりが懐かしく思い出されます。あそこで勇を鼓して参加して本当に良かったなと思っています。
実は私がノンフィクションを多く読むようになったのはここ最近で、それまでは主に小説を読んでいたのですが、今日ご紹介する本はその小説の中でも思い出の一冊です。
『李陵・山月記』 中島敦(著)
学生時代から持っている一冊。虎になってしまった旧友との再会を描く「山月記」は国語の教科書に掲載されていたので、読んだことのある方も多いかもしれません。私もそこから中島敦の世界に入ったのですが、表題の「李陵」も心に残る作品となりました。

李陵は前漢の時代に活躍した武将で、司馬遷の「史記」にも記された人物です。辺境警備を担っていた彼は寡兵を率いて匈奴の大軍と渡り合うのですが、ついに刀折れ矢尽きて匈奴に捕らえられます。自害にも失敗し、こうなったら匈奴の王の首を狙おうと敵陣に留まるのですが、李陵が敵に寝返ったという誤報を聞いた漢の皇帝は彼の家族を皆殺しにしてしまいます。
その悲劇を知り、また匈奴の王である青年と心を通わせたことから、李陵は匈奴の暮らしに慣れていきます。すべては彼にとって「仕方のなかったこと」だったのですが、同じ状況にありながら漢への忠節を決して曲げなかった旧友の蘇武と会って激しく動揺します。やがて漢と匈奴が和平を結んだために蘇武は祖国へ帰るのですが、李陵は漢の使者として来た友らに帰国を促されても、ただ涙を流して首を振るのでした。

この作品は33歳で夭折した中島敦の没後に発表されるのですが、中島のメモでは「漠北悲歌」とあったのを親交のあった深田久弥が「李陵」という題名で世に出しました。『日本百名山』で知られる深田久弥がこんなところに登場したのは驚きです。

もう一つこっぱずかしいエピソードを披露させていただきますと、この本は学生時代のクラスメートから借りたもので、当時はその人に若干の個人的好意があったものですから、同じ本を買って返して借りた本は手元に残したのでした。甘酸っぱいですね、忘れてください。

それではまた次回。Yuningでした。

【投稿者】yuning

明日は朝の横浜読書会のOKAさんへバトンタッチ!

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