第20回(9/26)あなたの好きな食べ物
■参加者11名(男性6名、女性5名)でした。
初参加の方は7名でした。
今回は「食欲の秋!あなたの好きな食べ物」を皆さんに聞いてみました。
チョコレートといった王道の意見から松茸、サンマ、なし、栗と旬な食べ物が勢ぞろいしましたが、なかには「食べ物ではないのですが紅茶です。」や「二日酔いなのでそばが食べたい。」などの意見が出ました。
確かに、二日酔いにはそばです。
ところでサンマといえば今年は不漁で価格が高騰しているとのニュースが流れています。庶民の味方のサンマが1匹5000円という異常事態のニュースには驚きました。と同時に地球の気候変動の警告のような気がしてなりません。気候変動をはじめとする科学的読み物は主にイギリス人作家の書籍が上等と言われ、徹底した情報収集を行い、索引や脚注に沢山の時間を割いて後世に残る読み物を残してきたように思います。そんな科学的読み物を読書の秋に読んでみるのもいいかもしれません。
参加者のみなさま、貴重なご意見をありがとうございました。
今回は課題となるテーマはありませんでした。読書会スタートです!
【紹介本】
※今回はカフェに来ていたお客様が飛び入り参加してくれました。カフェの雑誌からご紹介です。
『EL CROQUIS 147 TOYO ITO 』
「クリエイティブなもの」の見方は完成した一点を捉えるのではなく、複製や変形を繰り返しオリジナリティを形成してゆく過程に本質を読み取る鍵がある。
『「水」が教えてくれる東京の微地形散歩』内田宗治
ブラタモリのおかげで世に出ることとなった本。東京の地形を、川を中心に考えてみると、驚くことにその土地の様々な歴史や文化が地形図の中から浮かび上がる。都会の街に悠然と流れる川を探しに出かけよう。
『謎の独立国家ソマリランド』高野秀行
内戦が続くソマリアは今でも「リアル北斗の拳?」と思いきや、平和で安全に暮らす民主主義国家「ソマリランド」が存在した。筆者自ら足を運び、珍道中を繰り返しながら現地の人々と交流を深めるルポタージュ。
『火星に住むつもりかい?』伊坂幸太郎
平和警察による魔女狩りが始まる。彼らが独断で決めた危険人物は容赦なく拷問、処刑される。そんな殺伐とした世の中に正義の味方が現れた。伊坂幸太郎流エンターテイメント満載の冴えわたる娯楽小説。
『死んでしまう系のぼくらに』最果タヒ
本書の詩を読んだ者は研ぎ澄まされた言葉の欠片に洗礼を受ける。若さゆえの鋭利な感性はインターネット上から生まれ、活動が始まり、一冊の本となった。新進気鋭な詩人が綴る静寂さを感じる都会の夜に読みたい詩集。
『「思考の老化」をどう防ぐか』和田秀樹
人が人であるための源泉となる前頭葉は、思考や判断・行動の決定を下す脳の指令塔的役割を果たす。この前頭葉を意識的に鍛え、働きを活発化して脳のアンチエイジングを防ごう。前頭葉の機能はIQでは計れない。
『月光ゲーム―Yの悲劇’88』有栖川有栖
長野県のキャンプ場で起きた火山噴火による17人の学生の閉ざされた殺人ミステリー小説。クローズドサークルを照らす月光は、妖しく冷たい。文中の学生同士の会話も小ネタが効いて楽しめる。
『飛びはねる思考』東田直樹
重度自閉症の筆者が、自分の気持ちを優しさで包み、書き綴ったエッセイ集。人間の本質を理解しようと思ったら、他人を理解することから始まる。エッセイの合間の「インタビュー記事」が本書を際立たせる。
『キャベツ炒めに捧ぐ』井上荒野
惣菜屋「ここ家」で働くミドルエイジの女子3人が主人公。物語に出てくる料理は、どれも美味しそうで季節感があり楽しめる。丁寧に年月を重ねた人生は味わい深く少しだけほろ苦い。本書から元気をチャージしよう。
『牛を屠る』佐川光晴
「屠殺場」を職人の観点からフォーカスして紹介した本だ。屠殺と言う過酷な労働に加えて牛を捌く行為に戸惑いを感じつつ自分の仕事に誇りをもって働く姿に迫力と熱意を感じる。読後を爽やかにさせてくれる一冊。
『古都がはぐくむ現代数学』内村直之
数学者の世にも美しい思考回路が向かう先は一つの解答ではない。お互いの論理が絡み合い溶けあう事で新しい数学の世界が開かれる。革命児とも言える数学者達が支えてきた解析学、代数幾何などの歴史を本書が紐解く。
『火花』又吉直樹
主人公の徳永が漫才師の先輩・神谷さんに弟子入りしたことがきっかけで小説の幕が上がる。その時を生き、感じたままの感性で、何気ない日常や会話を丁寧に描く。理想と現実の火花を散らす徳永の人生は深い。
参加者のみなさま、有難うございました。
加筆、訂正等受け付けております。気軽にご連絡をいただけると嬉しいです。