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第11回(12/20) 2014年ベスト本・気になった本

 

■参加者数は9名(男性5名、女性4名)でした。

 

初参加の方は4名でした。

 

【本をめぐる大冒険シリーズ3・2014年ベスト本・気になった本】

 

第11回読書会は「2014年ベスト本・気になった本」について、皆さんに発表してもらいました。

 

『Sound&Recording』といった音楽雑誌や、アルコール依存症で入院した日々を描いたマンガ本『失踪日記2アル中病棟』など、いい年をした大人をわくわくさせる本や、短歌100首を収めた『近代秀歌』、ドラマ化で話題の『精霊の守り人』、プロデュース本として今年の注目を集めた『嫌われる勇気』や『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』など、百花繚乱なオープニングにおおいに盛り上がりました。

 

参加者のみなさま、貴重なご意見をありがとうございました!

 

それでは今回の読書会スタートです。

 

【紹介本】

11

 

『評決』バリー・リード

二流弁護士が大手病院を相手に医療過誤を争う物語。映画でのラストシーンは男女の大人の関係が秀逸に描かれている。ポールニューマンの演技あっての香り高い作品だ。

 

 

『2001年宇宙の旅』アーサー・C・クラーク

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)

映画はSF史上最高傑作といわれるスタンリー・キューブリック監督の作品で、小説は映画の脚本と並行して書かれた。神秘的で、はるかなものにつながる空気を感じる。

 

 

『ジョゼと虎と魚たち』田辺聖子

ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)

車椅子で生活するジョゼのはかない恋愛短編小説。映画、小説ともにそこはかとなく女性の艶を感じる。運命を受け入れる女性の芯の強さを、心と体の瞬間で表現した作品だ。

 

 

『暗いところで待ち合わせ』乙一

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

視覚障害のある女性の家に逃亡犯が隠れ住む。お互いの存在を「気配」で感じるシーンを小説では細かく丁寧に書かれている。映画ではサスペンス性が強く風合いが異なる。

 

 

『Nのために』湊かなえ

Nのために (双葉文庫)

この冬、ドラマが最終回をむかえた作品。ストーリーが立体パズルを組み立てるように複雑に展開する推理小説。相手の心情を推し量る登場人物たち。すべてはNのためなのだ。

 

 

『きいろいゾウ』西加奈子

きいろいゾウ (小学館文庫)

心がじんわりと温まる物語。田舎で暮らす若い夫婦は、お互いの感情が見えないまま折り重なっていく。映画では宮崎あおい・向井理が自然な演技で素朴さを表現している。

 

 

『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん

東京のとある街を忠実に再現している「まほろ市」に多田は便利屋として暮らす。そこにかつての同級生・行天が転がり込むところから物語が始まる。人生の機微に深く踏み込んだ重厚な作品だ。

 

 

『トルストイ家の箱舟』ふみ子デイヴィス

トルストイ家の箱舟

文豪トルストイは82歳で家出をし、旅先の小さな駅で生涯を閉じる。残された妻ソフィアは悪妻の代名詞となる。しかし、理想に生きる夫を支え続けた妻の真の姿は、小説でも映画でも語りつくすことは難しい。

 

 

『ショパンとサンド 愛の軌跡』小沼ますみ

新版 ショパンとサンド 愛の軌跡

ショパンとサンドの恋愛模様を壮絶に描いた作品。サンドの2人の連れ子との関係も複雑に絡み合う。映画ではショパンの名曲が絶えず流れ、贅沢な気分を味わえる。

 

 

『ティファニーで朝食を』トルーマン・カポーティ

ティファニーで朝食を (新潮文庫)

第二次大戦下のニューヨークで生きる天真爛漫な新人女優ホリーを新鮮で魅力的に描く。小説ではマリリン・モンローをイメージして書いたとのこと。映画はオードリー・ヘップバーンで大成功を遂げたが、小説も映画も名作に変わりはない。

 

 

参加者のみなさま、ありがとうございました!

 

加筆、訂正等受け付けております。気軽にご連絡を頂けると嬉しいです。

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