2020.4.27 凄い！ KURI

『レオポン誕生』

凄い動物を見つけてしまいました。少し興奮気味にご紹介します。

レオポンは雑種珍獣です。オス・ヒョウの英名 レオパード （Leopard)のLeopと、メス・ライオンの英名 ライオン （Lion）のonを合わせて「Leoponレオポン」と言います。世界初の国産人口猛獣で 、オス・ヒョウがメス・ライオンの体重の四分の一という特殊な組み合わせから、今後二度と地球上に現れないであろうといわれている珍しい動物なのです。本書では”二頭の仲睦まじい様子の写真を載せている”とありますが、私にはヒョウがライオンに殺されかけているようにしか見えません。 お互いのどこが良くて結婚したのでしょうか。鍵となったのは”狭くて暗くて湿っぽい部屋”のようですが、謎は深まるばかりです。

レオポンは昭和34年12月の阪神パーク動物園で誕生しました。

ヒョウの斑紋を持ち、オスはライオンと同じタテガミを持った成獣に成長します。具体的に父親と母親の特徴がどの体のどの部分に強く表れているのか興味深いところです。顔つきの場合、人類学の研究によく使われている「異相重複写真」を実際に作成して重ね焼きすることで、 具体的に「 どちらに似ているか？」が理解できます。また、タテガミに関しては、7箇所にタテガミ域を分類して、毎月その被毛群の長さを目測し、発育過程をグラフにして季節ごとの成長を研究しています。他、鳴き声や子育ての様子など、前例のないレオポンの生態に驚くばかりでした。たまに載っている、いたずら書きのような手書き漫画のイラストは本書のツボでもあります。

また、レオポンならではの特徴として、よく太るそうです。雑種動物に現れる雑種強勢、つまり、雑種第一代では両親より丈夫で大形になりやすいという遺伝的な特徴です。ヒョウ柄なのにぽっちゃりしている姿はとても愛くるしいのですが、やはり自然界では存在しない生き物なのだなと実感できる写真です。そして悲しい宿命も持ちます。普通、哺乳動物の種間雑種は、一代限りで子孫ができないとされています。子どもが産めないのです。メス・レオポンは生殖能力はあるので、どうやらオスに原因があるようです。

一代限りで消えていくレオポンの魅力に溢れた、愛のある一冊。

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最後に、この言葉を添えて終わります。

”「人間」らしくやりたいナ　「人間」なんだからナ”

新型コロナウイルスの脅威に怯える今。私は「人間」らしく生きているかナ。

今週も頑張りましょう！

【投稿者】KURI

明日はビジネス横浜読書会のSHIMOさんへバトンタッチ！