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これまでの読書会

第129回朝の横浜読書会KURIBOOKS

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■2023年12月3日(日)9:00-11:00 晴れ

■参加者4名でした。

今回は参加者が少なく、どうなることやらと思いましたが、

少人数でじっくりと話すことが出来て、満足度の高い会となりました。

テーマや課題の本はなく、自由に本を持ち寄りました。

ご紹介いただいた本はこちらです。

https://x.com/kuribooks1/status/1731157862934818855?s=46&t=w78L3U5I6jWb3ZyClgG3kA

そして、乱読の猛者たちのおかげで「南極」と「刑務所」にとても詳しくなりました。(笑)

以下、感想になります。

先ずは、南極到達レースの本。

■スコットとアムンゼンの南極到達レースのノンフィクション小説。アムンゼン隊の勝利とは対照的にスコット隊は全滅するという悲しい歴史です。学校の授業で習ったことがある彼らの歴史をもう一度本書で深堀してみると、様々な事実を知ることができた、とのことでした。

本の紹介後、参加者全員で“南極”をキーワードに様々な話で盛り上がりました。

・同時期に日本で初めて南極へ到達した人物・白瀬矗の生涯も興味深い。

・「宇宙よりも遠い場所」というアニメがおススメ。主人公がJK達で可愛い。

・船の科学館にある南極観測船「宗谷」。海の守り神とまで言われた宗谷の歴史を綴った『奇跡の船』という本が面白い。

・南極観測は海上自衛隊の管轄らしい。自衛隊のイベントなので詳しく知る事ができるのでおすすめ。

・リクシル出版『南極建築』は世界の国が建てた南極基地の写真集である。各国オリジナルの建築仕様が美しい。ちなみにプレハブ工法である昭和基地はミサワホームが建てたらしい。

・『面白南極料理人』の本が面白い。映画化されたことで有名になった本だ。

・悪魔のおにぎり(ローソン)は南極料理人の渡貫淳子さんが考案している。

・昔読んだ『南極越冬記』西堀栄三郎(著)を思い出した。

・『日本人とエベレスト』から考察すると、エベレスト登頂はもはや崇高な行為でもなく「富裕層たちの難易が度高めのレジャー」としてビジネス化されている。

・登山家・栗城史多を死に追いやった社会の深い闇に迫る『デス・ゾーン』は面白い。パフォーマーであった栗城氏の人生には考えさせられるものがある。

続いて、矯正医官の本です。

■刑務所内で医師として働く矯正医官は人気のない職業だそうです。給料が安い、先端医療が学べない、海外に行けない、などが主な理由として挙げられています。著者は、そんな風変りな医者しか希望しない矯正医官として働き、職場環境の日常を綴った本です。最近ではホリエモンや佐藤優などが刑務所内のエピソードを語っており、以前よりはオープンになってはいますが、まだまだ知られざる世界があるようです。

具体的には、

・刑務所内は医療チームとして働く。そのため刑務官兼看護師として、ナースの役割を男性が担うことが多い。

・常備薬の種類や数が少なく、少ない装備で診察する必要がある。職場環境は昭和のまま、と言ったところだろうか。

・カルテには刑務所ならではの項目がある。(入れ墨があるか、指はつめられていないか、腕に注射針による傷があるか、玉入れの痕があるか)

※玉入れに関しては『塀の中のこりない面々』を交えて詳しくご説明いただきました。ここでは割愛します。

・刑務所の中は、規則正しい生活と食事のため、健康になる。そして加齢臭も消える。

・刑務所内では仮病が横行しているが、職員の腕はそれ以上で、仮病を簡単に見破るらしい。

・職員も受刑者も名前を呼ばずに番号で呼ぶ。

・薬物依存の人は、薬に関しても中枢神経を刺激する薬がお好きなようだ。(具体的には花粉の薬など)

・病は人を選ばない。病は人に平等である。

・刑務所内では、紙吹雪を作る作業があるらしい。(手でちぎると綺麗に舞う、らしい。手作業の紙吹雪は需要がある。)

・ヤクザの組長が出所するとき、お迎えがあるらしい。

・世の中には罪を犯さずにはいられない人が存在する。

最後に、本書で印象に残った箇所を教えてくださいました。

“人間は皆平等なんて嘘だ。世の中は不平等でできている。

法律は平均的な人の基準で作られている。

弱者はそんな法律にあえぎもがくしかない。”

ここからは、刑務所に関する本の話題になりました。

・慰問の話『刑務所通いはやめられねぇ』は面白い。ヤクザの頭は自分の身代わりになって刑務所に入った者を励ます意味で大金をはたいて、大物演歌歌手を刑務所へ派遣する手配を裏で画策する。慰問でうけない落語家は落語家をやめた方がよいなど、面白い話が満載らしい。

・山本譲二(著)『獄窓記』が面白い。刑務所は究極の社会保障だ。だれでも平等に受け入れる権利がある。

・海外文学では『プリズンブッククラブ』が面白い。刑務所内で行われる読書会の話。

この時点で、まだ2人しか本の紹介をしていません。(笑)

その他、

小暮サーカス団のノンフィクション、ゆるい妖怪の本、斬新で奇天烈な小説など、2時間たっぷり楽しみました。

終始、穏やかな会話で進行しましたが、内容がヘビーすぎて興奮しまくりでした。

本当に、楽しかったです。

ご参加いただきました皆様!ありがとうございました。

また読書会でお会いしましょう。

■今月の皆さんへの質問です。

自己紹介の時に、すべての読書会の参加者の方へ聞こうと思っています。

【第一印象は当たる?】

・当たる

・他人に関心がないので、意識したことがない。

・当たらない

一週間の始まりの朝を気持ちよく過ごしていただくために

知的好奇心を解き放つ出会いの場として

ぜひ横浜読書会KURIBOOKSへ遊びに来てください。

【投稿者】KURI

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