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平成最後の新年会のご報告

2019年1月19日(土)

横浜読書会KURIBOOKS「平成最後の新年会」を開催しました。

■参加者は41名でした。(ホームページのお問い合わせから1名参加です。)

皆さま、お忙しいところ新年会へご参加頂きありがとうございました。おそらくこの会で初めてお会いしたという方も沢山いたかと思いますが、それを感じないくらいフレンドリーに盛り上がりました。ちなみに二次会はなんと30名!三次会は18名!終わらない夜・YOKOHAMA解放区でした。

乾杯後、書評家のプロによる本のプレゼンテーション、翻訳・校閲・校正のお仕事をされている方達からの貴重なお話や、各方面で活動されている方達のご報告をいただき新年会は進みます。そしていよいよ、我らが横浜読書会のレジェンド6名による本のプレゼンテーションが始まりました。縛られずに軽やかに、それぞれのセンスとパッションで考えぬかれた6冊の本達です。機会があれば、どうぞご一読ください。

■今回、紅一点のボニータです。ファイナンシャルプランナーのスペシャリストOGAさんよりご紹介。

『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン(著)

ノーベル経済学賞受賞者による経済行動学の書。人には速い思考(直観的思考)と遅い思考(熟考的思考)があるが、どちらの判断方法も正確さには欠けると言えるのかもしれない。人の判断は周りに大きく影響されることを脳の特徴から解き明かす。

■昨年読んだ本は150冊以上!ミステリ読書会の解説を担当している華のある人YONEさんのご紹介。

『世にも奇妙な君物語』朝井リョウ(著)

何処かで聞いたタイトルと思いきや、それもそのはず「世にも奇妙な物語」の大ファンだという朝井さんがこのTV番組で映像化されることを夢見て書き下ろしたという短編集。朝井テイスト満載のぞっとする話やコミカルな話をお楽しみあれ。

■朝の読書会のファシリテーターをつとめ、クリエイティブな才能も持つマルチなOKAさんのご紹介。

『遠い朝の本たち』須賀敦子(著)

著者の文章は美しい。ひとつひとつが美しい。読書をこよなく慈しみ、愛でる様子が、読む者の疲れた精神を洗い流す。ヨーロッパに留学した著者の経験や記憶の中の一コマを想い出の本とめぐる物語。日常に新鮮な風を吹かせよ。

■哲学を語らせたら右に出る者はいない、一冊の本を深く読み込む若き読書家Oさんのご紹介。

『幼年期の終わり』アーサー・C・クラーク(著)

Oさんのプレゼン素案をちょっぴりご紹介します。

本書は宇宙人が出てくる話です。宇宙人が出てくる話と聞くと、宇宙人と殺るか殺られるかの戦争をする話や、なぜか宇宙人が人間そっくりな超絶美少女で冴えない主人公にベタ惚れからのラブ&コメディを想像する方が多いとは思いますが、そう言った話ではありません。この小説における宇宙人は、地球人の主要都市の上空に現れる巨大な宇宙船として登場します。その姿も目的も不明で、姿を現さないまま地球を管理する…管理するといっても地球人が戦争や非人道的な行為をしない程度に監視するだけです。結果として、世界から戦争がなくなり、犯罪も激減、人類に生活水準が上がります。しかし、宇宙人はその姿を現しません。そしてその目的や真意も全くわからないままです。物語の進行と共に宇宙人の正体は明らかになってゆくわけですが。

■ジャンルを問わずオールマイティに読みこなす読書の賢人&プレゼンテーションの達人FUJIさん。

『記憶の中に生きる町』ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会

広島原爆投下は過去のものなのか?未だ戦争が終わらない町で生きる人たちを丁寧に取材し、一冊にまとめたもの。今の広島を知ることで、終わらない戦争の悲惨さを伝えると共に、この一冊を仕上げるまでの尽力も忘れてはなるまい。

■音楽勉強会の解説を担当しているクラシック音楽にも詳しい癒し系&気の利くYOKOさん。

『羊と鋼の森』宮下奈都(著)

調律師という仕事に魅せられた青年の真摯に生きる姿が美しい。優しい文章にのせて奏でる世界観は森の香りを感じる。静かに、そして心地よく青年の成長が描かれる物語に、自分と重ねて読む読者も多いはず。

 

読書の魅力と魔力が作り上げた空間からは、とびきり心地よい時間が作り出せるのだと感じました。本好きの熱が伝わる楽しい時間でした。ご参加いただいた皆さまには、この新年会があなたの今後の読書ライフにお役に立てたなら幸いです。そして残念ながら今回参加できなかった皆さまにおきましては、今後の読書会への参加を心よりお待ちしております。ぜひ遊びに来てくださいね。

錆びない心を、読書と共に。

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