REPORT
これまでの読書会
第13回(5/23)ミステリ横浜読書会『戦場のコックたち』
■参加者10名(男性5名、女性5名)初参加は0名でした。
第13回ミステリ横浜読書会は「ミステリと直木賞」というテーマで深緑野分著『戦場のコックたち』を読み解きました。昨今の状況下、オンライン読書会形式で開催させていただきました。3月開催予定が延期され、実に4か月振りの開催です。お待たせいたしました。皆さんのお顔を拝見できてうれしく思います。
【ご紹介頂いた本】
オンライン読書会では従来と異なるタイムテーブルで会を進めました。最初に自己紹介と本の感想をいただいています。下記に幾つかご紹介します。
・戦争小説は苦手だったけれど、本作は青春小説としての一面が魅力的で読み進めることが出来ました。
・食べ物の描写が素晴らしく、食べる行為は大事な事なんだと教えてくれました。
・翻訳小説の様な印象を受けました。物語後半に従ってどんどん盛り上がってくる。
・描写が巧みで、何故行ったことも見たこともない海外の戦争をここまで書けるのだろうか
・読者に寄り添った作品だと思った。丁寧な描写は添え木をしてもらっているかのよう。人にぜひ勧めたくなる本。
・各章の描写が最後の大きな仕掛けに持っていくために考えられたことだと思うと凄い。物語の最後の5行の閉じ方も実に興味深い。
・ミステリかと思って手に取ってかなり戦争小説の割合が大きく戸惑ったが、読み進めていくうちにあまりジャンルを考えなくなった。
・古くなったリンゴの描写など、食べ物に関する描写が大変好ましく感じた。
・表紙のポップな雰囲気は物語が進むとともにがらりと変わって、併せてのめり込んでいった。
一通り感想を頂戴した後は、YONEから著者や課題本の紹介、直木賞についてなど簡単な解説を行いました。相反するものではないのですが、ミステリ性と小説性の両立は難しいのだと感じられたようです。その後はフリーディスカッション。最後の5行について、1章・2章が果たす役割について存分に議論出来たかと思います。
初めてのオンライン、上手くいくか心配でしたが参加者の皆さまのお陰で無事に終えることが出来ました。今後のミステリ横浜読書会なのですが、次回以降もひとまずオンライン読書会を続けていく予定です。オンラインの手軽さを活かしてこれまでの隔月から毎月開催にいたしますので、みなさんどしどし遊びに来て下さい。お待ちしております。
【投稿者】YONE