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第15回(12/16) 考える横浜読書会 『カラマーゾフの兄弟』第一部

第15回(12/16) 考える横浜読書会 ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』第一部

■参加者16名(男性8名、女性8名)での読書会でした。

ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』が課題本でした。これまでの課題本とは異なり、文庫で数冊にわたる長編作品であるため、初の試みとして数回にわたって同じ本を読み進めることにしました。それに伴い、課題本を原卓也訳の新潮文庫版に統一し、第一回は「第一部」である上巻396ページまでが課題箇所となります。昔読んだことがある人、読みかけて挫折した人、初めて読み始めた人など様々な方がいらっしゃいました。そのため、今回の読書会では最後まで読み切るまで「ネタバレ禁止」で臨んでいます。

■『カラマーゾフの兄弟』について

『カラマーゾフの兄弟』はドストエフスキーの遺作です。冒頭に収められた「作者の言葉」によれば、元々『カラマーゾフの兄弟』はアレクセイ・フョードロウィチ・カラマーゾフの伝記として、2つの物語を構想していたようです。現在読まれている『カラマーゾフの兄弟』はそのうちの1つ目の物語にあたり、主人公アレクセイの13年前の出来事を描いたものです。2つ目の物語についてはついに書かれることがありませんでしたが、1つ目の物語『カラマーゾフの兄弟』は古典名著としてその名を轟かせています。

なお今回の読書会では第一部のみを課題部分としました。カラマーゾフ家の面々と、彼らに関わる人々と彼らの半生や関係性について語られ、主な登場人物が一通り顔を見せるところで終わっています。

■参加者の感想

▽登場人物について

第一部では主要な登場人物が揃います。それぞれの登場人物についての感想を語ってもらったものを一部ご紹介します。

・フョードル
こんな人がいるのか!と衝撃を受けた。成り上がり。

・ドミートリイ
いかにも「ロシア的」を代表するような人物。

・イワン
考え方が西欧寄りで、現代の我々に近い。

・アレクセイ
他の登場人物を写す存在。
天使のように語られているが、最も罪深いのでは?

▽宗教性の違い

『カラマーゾフの兄弟』は宗教も大きなテーマの一つとなっていますが、そもそも日本人の多くがロシア正教に馴染みがなく、宗教性の違いで盛り上がりました。

・僧院での会合でドミートリイとフョードルが罵り合いを始めたときに長老がドミートリイに跪いた場面など、いくつかの箇所で宗教的な行為と思われる場面があるのが気になった。

・神についてここまで語り合えるものなのか、と驚いた。

・ロシアの人はこんなにも普段から神についての話をするものなのか?

▽「ロシア的」とは何か?

第三編でフョードルとイワン、アレクセイがスメルジャコフの話について「ロシア的かどうか」を議論する場面があります。
他にもところどころ顔を出す言葉である「ロシア的」とは何か、語り合いました。

・北国に見られる内省的なところ。
・地主と農奴、広大な大地。
・西洋諸国とは違う雰囲気がある文化。
・例えば音楽では作曲者の故郷の民族性が反映されることが多い。
ムソルグスキーの『展覧会の絵』などは独特で、ロシア的だと思う。

例えばチャイコフスキーのバレエ音楽やフィギュアスケート、クレムリンの宮殿など。言葉で定義することは難しいですが、
「こういうものはロシア的かもしれない!」と話しているうちに参加者の間に「ロシア的なもの」の共通認識が浮かんでくるようになりました。

次回『カラマーゾフの兄弟』は第2部(上巻399ページ~中巻155ページ)が課題範囲となります。

※KINOさん、感想をありがとうございます。

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