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これまでの読書会

第15回ノンフィクション横浜読書会KURIBOOKS

横浜読書会KURIBOOKS – 知的好奇心を解き放とう~参加者募集中~

こんにちは。まだ会社員です。
6月のノンフィクション読書会KURIBOOKSが開催されました。
参加者8名(男性2名、女性6名)でした。参加ありがとうございました。紹介本は以下の通りです。

1. 14歳からの宇宙論 (河出文庫) 佐藤 勝彦 (著), 益田 ミリ (著)

紹介していただいた方は、13歳から、とか14歳からの何々、というタイトルの本を、入門書としてよく読む、と言っていました。宇宙論を、検索してみると、いれものとしての時空と中身である天体を合わせた全体としての宇宙の性質を研究する学問分野、とのこと。いれものと中身、と言われると、なるほど、上手いこという。

2. 謝々! チャイニーズ (文春文庫) 星野 博美 (著)

中国の改革開放路線によって一般の庶民がどのように変容してしまったか、を描いたノンフィクション。1993年ごろの中国の滞在記。まさかこんなにたくさんのインバウンドの中国の方が日本に来られるなんて思っても見なかった。

3. 人の砂漠 (新潮文庫) 沢木 耕太郎 (著)

最初に読書を意識的にしようと思い、友人に紹介してもらった本とのこと。その友人もこのような尖った本を紹介するって、なかなかです。ノンフィクションの短編集ですが。最初に取り上がられているのが、孤独死の老女が、ミイラ化した兄と一緒に見つかった。という新聞記事から始まる。老女は「他人からの援助を受け付けなかった」何があったのか。

4. 残された山靴: 志なかばで逝った8人の登山家の最期 佐瀬稔遺稿集 (山と溪谷社)佐瀬 稔 (著)

残された山靴って、そのままのタイトルですね。山で遭難して亡くなった登山家をとりあげたノンフィクション集。それぞれの登山家の山に対する思いが描かれている。スポーツとしての登山はいつ頃から始まったのか?とか。そういう話になりました。

5. 一晩置いたカレーはなぜおいしいのか (新潮文庫) 稲垣 栄洋 (著)

著者の稲垣さんは農学博士で大学の先生ですが、料理から植物から幅広い分野で本を書かれています。個人的には一晩置いたカレーがうまいのは気のせいなのかと思っていましたが、ジャガイモが鍵とのこと。

6. 偽装死で別の人生を生きる (文藝春秋) エリザベス・グリーンウッド (著), 赤根 洋子 (翻訳)

偽装死と失踪とは違うそうです。死んだと思わせなければならない、というのは難易度高いよな。死体がないと死んだと思われないし、ミステリーの世界しか偽装死ってないのでは、と思っていた。取り上げられた事件もすべてバレた例しか取り上げることができない、というのはノンフィクションの限界かもしれない。なんでも、偽装が少しうまくいくと、つい、口に出して言いたくなるらしいです。

7. 「悪の枢軸」イランの正体 核・監視・強権――八〇〇日の現場取材 (朝日新聞出版) 飯島 健太 (著)

2020年から特派員として現地で取材した内容をまとめたノンフィクション。経済制裁をうけて国民は貧しく、政府は抗議デモを弾圧する。大統領はお飾りであって、別に支配者がいる。日々のニュースは断片的で頭に入らないので、まとまった形で勉強したい。

8. 見ることの塩 上: イスラエル/パレスチナ紀行 (河出文庫) 四方田 犬彦 (著)

私が紹介した本。四方田さん、名前は聞いたことがあったけれども、初めて読みました。下巻はセルビア・コソボ紀行でいま読んでいます。イスラエルとイランも戦争状態に入ったのか最近のニュースですね。見ることの塩というのは、眼に塩を擦り付けられたときのように、見続ける事ができない。という意味です。作者が2004年ごろ3ヶ月イスラエルの大学に客員教授として滞在したときの記録。男女ともに徴兵制があって常に戦時で何十年も立つと社会全体がおかしくなるわなぁ、という印象です。この本を読んだお陰で、最近、新聞でイスラエルの記事を読むことができました。いままで、いつも眼が避けていたけど。

では、また来月。

【投稿者】OKA

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