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これまでの読書会

第140回 朝の横浜読書会KURIBOOKS

朝の横浜読書会KURIBOOKS(カフェ開催)のファシリテーターを担当していますOKAです。

第140回の朝の横浜読書会(通称「あさどく」です)の様子をレポートします!

■2024年6月1日(土) 10:10~11:30
■参加者9名 (男性6名、女性3名、初参加6名、見学1名)
■本のテーマ:フリー

月に2回の開催となりました朝の読書会です。
朝の読書会は、課題本はなく、参加される方々がそれぞれ持ち寄った本を紹介しあう、というスタイルです。
今回は初参加の方が多めの会となりました!

・『出会いはいつも八月』ガブリエル・ガルシア=マルケス(著)‎ ‎新潮社
ネットの記事で紹介されていたのを見て気になって読んだという、ガルシア=マルケスの小説をご紹介頂きました。
絶筆となった未完の小説だそうで、ネット記事の紹介では面白そうだったが、自分には翻訳小説の文体が少し合わなかったかも…とのことでした。ガルシア=マルケスといえば、代表作の「百年の孤独」が今月ようやく文庫化されましたね!

・『銀河帝国の興亡 1~3』アイザック・アシモフ(著) 創元SF文庫
友達に紹介されて読んだとのことで、アシモフの代表作のSF作品をご紹介いただきました!
著者はローマ帝国のアナロジーとしてストーリーを発想したらしく、壮大な物語が魅力的だそうです。
いくつかの出版社から出ている中でも、創元SF文庫の新訳版の翻訳が良かったとのこと。有名な経済学者のクルーグマンは、本作中に登場する心理歴史学者に憧れて経済学の道に進んだとか!

・『橙の花束』押川 春浪(著)
こちらは、各地で朗読家として活動をされているという参加者の方からのご紹介でした。
明治時代の作家の、怪談というか怪奇小説集の一篇とのことです。想像力をかきたてる描写がとても良いとのことでした。今では絶版などでなかなか読むことが難しい作家のようですが、こちらは国書刊行会から去年に出た短編集に収録されている作品のようです!

・『東京都同情塔』九段 理江(著) 新潮社
純文学やミステリ好きという方からのご紹介いただいた作品は、今年の芥川賞を受賞した、現代の社会のふわふわした言葉とSNS上の社会正義など、カタカナ語にすることによって意味や人間性が失われていく社会を描いた小説だそうです!
受賞時の会見で、小説内の一部を効果のためにAIを使って書いたことを語ったところ、AIを使って書いた、という部分だけが文脈から離れてSNSなどで広がっていき批判が集まったとのことで、この出来事自体が小説内のディストピア描写みたいだったとのことです!

・『数寄屋師の世界: 日本建築の技と美 山本隆章棟梁の仕事』山本 隆章(著) ‎淡交社
旅行や温泉好きだという方がご紹介されたのは、数寄屋建築の棟梁が、自分たちの仕事を豊富な写真を交えて紹介している大型本でした!茶室の天井の材料となる木を探すためだけに奈良まで足を運んだりと、手間暇を惜しみなく掛けて作られた建物は実際に見てみたいですね!
紹介された方は京都の宿に泊まったときに休憩スペースで見つけて引きこまれた本だとのことで、プレミアがついて結構な値段がしていたが、読む用と保存用と2冊も買ってしまったとのことでした!

・『ぼく モグラ キツネ 馬』チャーリー・マッケジー(著) 飛鳥新社
普段はカウンセラーをされているという方からは、外国の絵本をご紹介いただきました。
子供むけというだけではなく、大人が読んでもすばらしく良い会話や、絵も素敵な作品でした!
作品中には励まされる言葉がたくさんあり、読み聞かせ会ではみんな涙目で聴いておられたそうです!

・『赤毛のアン』L.M.モンゴメリ(著) 松本 侑子(翻訳) 文春文庫
最後にご紹介いただいたのは、有名な少女小説でした!
いくつかの日本語訳が出版されていますが、ご紹介された方はこの文春文庫の松本訳が一番良いとのことでした!
大人になってから読むと、マリラがアンをいさめる厳しい言葉の中にあるやさしさや、マシューのあたたかさがとても良いとのことで、もうすでに10回以上読み返したとのことでした!

今回は、いつも以上に初参加の方が多い会となりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
今回は会場の都合で終了時間が少し短くなってしまい申し訳ありませんでした。
初参加の皆さまは少し緊張されたかもしれませんが、ぜひまたご参加下さい~
次回以降も楽しめる会となるよう努めます。
皆さまの参加をこころよりお待ちしております!

【投稿者】OKA

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