REPORT
これまでの読書会
第139回朝の横浜読書会KURIBOOKS
皆さま、こんにちは。
朝の読書会(カフェ開催)のファシリテーターをしているyuuu_yです。
そろそろ梅雨入りの気配がしてきました。
雨降りはじっとり嫌なものですが、
カラフルな傘が街を行き交う様子だったり
紫陽花に雨粒が光っていたりを見るのは好きです。
さて今回は第139回の朝読(通称「あさどく」です)の様子をレポートします。
■2024年5月19日(日) 10:10-12:00
■参加者10名(男性2名、女性8名)初参加の方2名
1.『家康、江戸を建てる』 門井 慶喜
2. 『江戸・東京の地理と歴史』鈴木 理生・鈴木 浩三
⇒元々歴史がお好きだという紹介者。こちらの2冊を読んで朝読に参加する前に”古地図を見ながら江戸を歩こう”というイベントにも参加したそうです。
現代の東京の町名にも江戸時代からの由来があり、脈々と続く歴史を感じられたとか。
本を読むだけじゃなく、知的好奇心から世界が広がっていくのも読書の醍醐味だなぁ~と思いました。
3.『夜明けのすべて』瀬尾 まいこ
4.『『52ヘルツのクジラたち』町田 そのこ
⇒2回目のご参加でした。ご自身も創作や小説を書かれたりしているそう!(いつか読ませて欲しい)
ご紹介いただいた2作は映画にもなっています。まずは瀬尾まいこさんの作品を観て感動したそう。その時の予告編で町田そのこさんの作品が流れて、あまりに衝撃的な内容に号泣して帰り道に本を買い求めたと仰っていました。
『52ヘルツのクジラたち』は虐待などの世界観に胸が詰まり、最後まで読むのがとても辛かったので数ページを残して映画を観たそうです。
そうして後から原作を読んだら最後のストーリーが違ったと・・・。
映画化あるあるですね(笑)
ご紹介者は2作とも映画より原作の方が好きだったとの感想でした。
映画と原作を比べるのも本を読む楽しみ方の一つですよね。
5.『ジブリの立体建造物展 図録<復刻版>』スタジオジブリ
⇒ジブリ映画の建造物に焦点を絞った図録集でした。
宮崎駿監督のコメントは当然ながら、プロの建築士の方の解説もあって読み応えのある一冊だとか。
個人的には「ハウルの動く城」に出てきたお城(分かります?あの動くお城)が、理論的には建設出来るということに驚きました!
もちろん走ったり飛んだりは出来ないそうですけど。
それだけ宮崎駿監督の描写が緻密なのでしょうし、建てられるかも知れないっていう夢もあって、ワクワクする本だな~と思いました。
イラストも素敵なのでパラパラとめくってるだけでも楽しい一冊でした。
6.『『恋に焦がれて吉田の上京』朝倉 かすみ
7.『罪と祈り』貫井 徳郎
⇒紹介者は本当は『恋に焦がれて吉田の上京』をご紹介する予定だったのですが・・・。
今読んでいる本でアタマがいっぱい!というほど『罪と祈り』が面白く、急遽こちらの本をご紹介くださいました(笑)
しかもコレ、ジャンルはミステリーなので、まだ全部読み切っていないからネタバレせずに紹介できる!と意気揚々。
確かにミステリーって紹介する時にどこまであらすじを話していいものか悩みますものね~。
ストーリーはミステリーながら下町で育った登場人物達の男の友情などが描かれているとのこと。その中でどう物語が展開していくのか・・・読み切るのが楽しみですね。
当初ご紹介いただく予定だった『恋に焦がれて吉田の上京』は端的にいうとストーカーのお話だそうです。こちらも興味深い内容でした。
8.『ランチ酒 今日もまんぷく』原田 ひ香
⇒主人公は見守り屋なる仕事をしているとか。
何でも屋みたいな感じでしょうか。
主人公が夜な夜な(夜一緒に過ごすお仕事だそうです)依頼者からの仕事で見守りをし、夜が空けてランチに行くお話。
この食事シーンが想像力を掻き立てる描写力と大絶賛でした。つまり飯テロですね。
ご紹介者はご自身の仕事が忙しく、ついつい食事に手を抜きがちになるけど食事は人生の積み重ねだよな・・・と感じ入ったそうです。
ちなみに見守り屋の依頼者はそれぞれ孤独や事情を抱えていて、主人公も同じく人生にほろ苦さを感じているとか。
飯テロだけじゃない、物語としても読みたくなった一冊でした。
9.『父ちゃんの料理教室』辻 仁成
10.『10品を繰り返し作りましょう~わたしの大事な料理の話』ウー・ウェン
⇒こちらも飯テロ感満載の二冊。
まず一冊目は辻仁成さんが書いた料理のレシピ本です。父から子へ作る日々の料理が書かれています。
父親の愛情が、優しい文章で綴られていてほっこり。
レシピとしても秀逸で、ご紹介者は「煮込みハンバーグ」が一押しとのことでした。
二冊目も料理の本で、10品をきちんと作れるようになれば100品だって作れるようになると料理のコツを教えてくれる本だとか。
今回の朝読は女性参加者が多かったのもあり、ここから日々の料理や献立についてのトークも盛り上がりました。
11.『レーエンデ国物語』多崎 礼
⇒これ私の積読になってます。読みたいと思いつつも長編なので勇気がいる本!
ご紹介者は寝食忘れて読んでしまったとか。
ファンタジーなのですが、物語の構成が重厚で世界観が素晴らしいとのこと。文章も美しい描写力で一気に引き込まれていったそう。
続きも出ているのですが、2巻、3巻・・・とそれぞれが100年後の物語として繋がって成り立ってるそうです。
それを聞いただけでも作家の構成力と想像力に脱帽します。どんな脳内をしていてストーリーを組み立ててるんだろう?
やっぱり読まねば。興味を持ったら皆さまも是非!
12.『幕末単身赴任 下級武士の食日記 増補版』青木 直己
⇒江戸時代の下級武士の日記を詳しく解説した一冊です。
和歌山の藩士が参勤交代で江戸へ来て、現代で言う単身赴任をし、日々の暮らしを食生活中心に紹介しています。
商人の出入り、食材、調味料・・・などなど江戸時代の食事情が面白い。
例えば「肉」は風邪などの時でないと食べられないとか。
滋養のためにと建前が必要だったのだそうです。
当時の様子を想像しながら読むのがオススメです。
13.『神奈川県警「ヲタク」担当 細川春菜』鳴神 響一
⇒ご紹介者は最近の趣味はサイン本と仰っていました。
つまりこちらの一冊もサイン本です(笑)
シリーズになっているそうですが、テーマは「ヲタク」。
鉄道マニアとか風呂ヲタクとか様々なジャンルのヲタクが登場人物として出てくるミステリーで、主人公は神奈川県警の警察官。
彼がヲタク専門刑事(?)として事件を解決していくストーリー。
ご紹介者は、いろんな趣味があるんだなぁと思ったと話されてました。
世の中、知らないことが一杯ですよね。
14.『はじめから国宝、なんてないのだ。~感性をひらいて日本美術を鑑賞する~』小林 泰三
⇒著者は「デジタル復元師」という肩書です。
本書は国宝をはじめとした日本美術をデジタル復元で当時の色彩に戻し、
鑑賞方法などをレクチャーしてくれている一冊です。
例えば当時の照明は現代よりも大分暗くて実際はこう見えていたとか、
美術館で展示されている巻物は一場面だけを開かれた状態で置かれているが、巻物は当時のアニメだとか。
タイトル通り、どんな美術品も最初から国宝だった訳じゃありませんものね。
当時を知ればもっと身近に作品を感じられるなと思いました。
15.『おいしいアンソロジー ビール』阿川 佐和子
⇒ビールに関するエッセイを集めたエッセイ集です。
ビールで人が死んだ話、コルクで栓をしていた時代、飲食店でビールが一人一本までの時代があった・・・等々、古今東西のビール逸話が満載。
著者はなんと44人!赤塚不二夫、村上春樹、遠藤周作・・・。
それぞれ、こだわりの強い作家たちが語るビールは興味深かったです。
自分にとっての生涯一番のビールは何だろう?と考えるのも楽しいかも。
参加いただいた皆様、ありがとうございました!
朝の読書会は日曜日の朝に、ゆったりカフェでやっています。
いいなと思った本を紹介する自由な読書会です♪
一日の始まりに皆さんもご一緒にいかがでしょうか?
ぜひ朝読でお会いしましょう!
皆さまの参加を心よりお待ちしております。
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【投稿者】yuuu_y