県立大船高等学校新聞委員会から取材を受けました
県立大船高等学校新聞委員会から取材を受けました。
「テーマに沿って本に親しむ 横浜読書会
読書を通じて出会う素敵な言葉」
読書好きが集まり、本の紹介などを通して交流をする場である読書会。今回は、横浜を中心に活動を続けている『横浜読書会KURIBOOKS』の主宰者、Kさんと、参加者の一人であるSさんにお話を伺った。
以前は、桜木町や横浜ベイクウォーターのカフェに集まり活動をしていたが、現在はZOOMにて読書会を行っている。そこではメインとなる『横浜読書会』の他、テーマを決めずに自由に本を持ち寄る『朝の横浜読書会』、社会問題や哲学・文芸作品の本を課題として読み深める『考える横浜読書会』、ミステリ小説を課題とした『ミステリ横浜読書会』、以上の四つの読書会を開催している。各テーマの参加人数は、おおよそ一〇〜二〇人ほどである。
読書会を始めたきっかけについて「両親が東日本大震災で被災したこと」と話すKさん。震災時は、テレビなどほとんどの娯楽がなくなってしまっていた。そんな中残されていたのが本棚にあった本だ。「読書が心の支えになったという話を聞き、本のもつ力の大きさを実感した」と振り返る。
そうして本に興味を持ったKさん。都内の読書会に参加したが、当時は限られたコミュニティ内で開催されており、一部の人しか参加していなかった。Kさんは「もっと幅広い世代や職業の人たちが参加できる読書会を作りたい」と思い、この読書会を開催した。だが、第一回の参加者はたった一人。それでも、続けていれば人が集まってくると信じて、地道に活動を続けた。現在ではKさんの望んだ、幅広い世代や職業の人たちが参加できる読書会が実現した。
「読書会には様々な立場の人が参加するので、新しい出会いと楽しさがある」と話すKさん。続けて、Sさんは「視点の違う話を聞くことで、一人では気づかなかった新しい発見があることが面白い」と読書会の魅力を語った。本を通じて人の心の内側が見えることもあると言う。
最後にKさんは、大高生に向けて「大人は支えとなる言葉を持っている。普段その言葉は心の宝箱の中に大切にしまっており、辛いときや悲しいときにそっと宝箱を開けてその言葉に勇気づけられる」と話す。そして「皆にもその言葉を持っていてほしい。本を通じて様々な言葉と出会い、自分や相手の心の宝箱にたくさん素敵な言葉をつめてほしい」と語った。