第22回(11/21)あなたの第六感
■参加者11名(男性5名、女子6名)
初参加の方は6名でした。
今月の課題の本は「音」に関する本でした。「五感(聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚)」のひとつ、聴覚についてです。
では「第六感」とは?スピリチュアル系において、理屈では説明しがたい現象として五感に繋がる感性を「第六感」と呼ぶようです。また、東京大学 大学院薬学系研究科・ 教授の池谷裕二さんは東西南北が分かる新たな「磁気感覚」をラットに持たせる実験に成功し、この感覚を「第六感」と呼んでいました。
では「第七感」とは?無意識の領域で働く心の感覚のようです。
『第七官界彷徨』尾崎翠。
「よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての短い期間を、私は変な家庭の一員としてすごした。そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである。」
第七感に響くような詩を書きたいと願う少女・町子と兄弟と従兄が織りなすちょっとシュールな物語。
機会があれば、是非ご一読ください。
ちなみに「第八感」とは、完全なる無我、悟り状態のようで、仏教経典で詳しく解説しているようです。
「ありきたりな三角関係」と言う名言も出た今月の読書会、大変面白かったです。参加者のみなさま、貴重なご意見をありがとうございました。
LET’S START 読書会!
『グレン・グールド変奏曲 (music library)』ジョン マグリーヴィ
グールドのエクスタシーとは自己と音楽の内面との合体。感性を研ぎ澄まして「独自の法則と自由」そして並外れた可能性をもつ「新しい芸術形態」を、揺らぐ心の内側から感じよう。
『小さな男 静かな声』吉田篤弘
ラジオの話が強く印象に残る小さな男と静かな声の何気ない日常が描かれた一冊。筆者が持つゆったりとした時間の流れに身を置いて贅沢な時間を過ごそう。
『やさしい訴え』小川洋子
森の別荘に住むカリグラファー業の女性は、ある偶然からチェンバロ製作者とその女弟子とありきたりな三角関係に。静かな湖に流れ入る冷たい孤独の物語。
『レ・ミゼラブル』ビクトル・ユーゴー
ビクトル・ユーゴーの歴史的名著。主人公ジャン・バルジャンの人生を19世紀のフランスを舞台に壮大なスケールで描く。あらすじを知りたい方には児童書がお薦め。
『春はあけぼの』清少納言
声に出すことば絵本シリーズ。清少納言の時代を超えた名文が、軽やかに口から舞い落ちる。四季のイラストが綺麗でかわいい。斎藤孝氏監修。
『絶対音感』最相葉月
絶対音感なる技能は、周波数判定能力ではなくて単純に言語変換&認識能力で、相対音感が重要と語る。丁寧な取材の基に書き上げられたノンフィクション作品。
『チルドレン』伊坂幸太郎
※第4回でご紹介頂いています。ありがとうございます。
『太極拳が教えてくれた人生の宝物』フランソワ・デュポワ
キャリア・マネジメントやマリンバ奏者で有名なフランス人筆者が、中国拳法を身につけるため、中国の山奥で人生修行を行うという話。道教の教えも興味深い。
『スタジオの音が聴こえる』高橋健太郎
名盤を生んだスタジオとその周辺機材、特徴などを書き綴った一冊。専門的な内容でありながら素人でも十分楽しめる。1960-70年代の胸躍るレコーディングの様子が聴こえてくる一冊。
『「4分33秒」論』佐々木敦
ジョン・ケージがもたらした「4分33秒論」。無とは、沈黙とは、音とは、そして音楽とは。常識や普通と言われる概念を根底から疑問とし、その一曲と対話する。
『俗楽礼賛』中村とうよう
俗楽とは、ポピュラーミュージックのこと。なんとなく誰でも知っているような気がする音楽をちょっと距離をおいてじっくり見つめた、音楽論。
『シベリウス―アイノラ荘の音楽大使 (作曲家の物語シリーズ)』ひのまどか
北欧フィンランドの天才作曲家・シベリウス。私生活では生涯借金に苦しむという清浄な曲調とはほど遠いものであった。訳者のシベリウスに対する尊敬と敬愛の念を生じさせる秀逸な一冊。
『Wind fall Light (The Visual Language of ECM)』
ジャケットデザインの美しさで知られるECM。本書はメイキングシーンが数多く掲載されており書籍デザインや広告などのクリエイターにとっても興味深い内容。
『お嬢さまことば速修講座』加藤ゑみ子
現実的ではないけれど、少し背伸びをしてお嬢さま言葉を使ってみよう。美しい日本語を意識的に会話に取り入れることで自分の内面も磨かれること間違いなし。
『僕はいかにして指揮者になったのか』佐渡裕
「指揮者になりたい」、正規の指揮者教育を受けていない筆者が夢と希望に向かう。マイナス感情の疾風を軽やかにかわし、音楽とともに生きる喜びを感じる一冊。
『幻の楽器ヴィオラ・アルタ物語』平野真敏
ワーグナーに愛されながらも、今では奏でることがなくなった「ヴィオラ・アルタ」。この弦楽器に偶然出会った筆者は、この音色に魅了され、歴史から消えた謎に迫ることとなる。
参加者のみなさま、ありがとうございました。
加筆、訂正等受け付けております。気軽にご連絡願います。