第9回(1/10)朝の横浜読書会
■参加者10名(男性3名、女性7名)でした。
初参加の方は4名でした。
皆さんはAMAZONなどのインターネットを利用して本を購入した経験はありますか?
数人の方から今回ご紹介の本は書店で見かけて購入したという話を聞きました。私もほとんどの本は書店で買いますが、古書や絶版本などは簡単に検索してボタン一つで購入でき、重い本を自宅まで届けてくれるシステムは大変便利です。本が好きな人にとってネットショッピングは甘い誘惑でしょう。
最近の調査で、宅配便の再配達となるケースが全体の約19.6%に上ることがわかりました。インターネットによる通信販売の急増が背景にあるようです。運送業界の慢性的な人手不足に加えてトラックの走行距離が延びCO2排出量の増加につながる恐れもあるとして、国土交通省が「宅配便の再配達対策」に乗り出しました。配達料金が値上げするか、再配達に追加料金が生じるか今のところ不確定ですが、ポストに入らないくらい本を購入して宅配便を利用する際は、一度で受け取れるように気を配りたいと思います。
新年初の朝の横浜読書会KURIBOOKS!
第9回の参加者のみなさま貴重なお話をありがとうございました。
それではレッツ朝読スタートです!
【ご紹介いただいた本】
『君主論 』ニッコロ・マキアヴェッリ
現代で言うリーダーシップ論にあたる書。ヨーロッパの中世において宗教の権威が朽ちていく時代に、政治と人間の本質を冷静な目で観察した、祖国への情熱とリアリズムの香る不朽の名作。
『よいこの君主論 』架神恭介
マキャベリの君主論を解りやすく解説した本。小学5年生の際立つキャラクターたちが繰り広げるクラスが舞台となる。コメディタッチで描きながらしっかり学べる優れた一冊。
『和菓子のアン』坂木司
『恋する日本語』小山薫堂
涵養、玉響、時雨心地…。なんとなく聞いたことはあるけれど、意味がよくわからない35の日本語の意味の紹介と、その言葉にちなんだショートストーリーが楽しめます。品と風情と温かさが感じられる本だと思います。
※今回ご参加いただいたYさんの書評です。
『督促OL 修行日記』榎本まみ
信販会社に就職した主人公が督促部門に配属され苦悶しながらオペレーターの仕事に励むOL日記。日々追われる仕事で心が折れそうになった時、本書を読んで頑張るパワーをチャージしよう。
『ベトナムの桜』平岩弓枝
朱印船貿易の時代、一攫千金を夢見てベトナムへ向かう弟を追って兄もまた大海原へと旅立つ。海洋を舞台に兄弟の絆が繰り広げる歴史ロマン小説。タイトルにある「桜」とは。ラストを迎えてその意味を知ることとなる。
『楽園のカンヴァス 』原田マハ
MOMAキュレーターのティムと絵画研究家の織絵が、「夢」の作品を通して天才画家アンリ・ルソーの心の奥を掘り下げていくミステリー仕立ての小説。著者もキュレーターだけあって美術作品に関する描写が鋭い。
『ザ・コーチ』谷口貴彦
夢、目標、目的、ビジョン、はそれぞれ違う概念。ゴールを明確に設定するために、それらをしっかりと言葉とイメージで定義して自らの行動に落とし込む。ゴールについてより深い理解が得られる一冊。
『スローキャリア 』高橋俊介
出世よりも仕事のスペシャリティを追求するワークスタイルを提唱する本書。相対評価よりも自己の仕事に対する満足度の探究心を深め人生をより豊かにするスタンスは、おおいに共感できる。
『君の膵臓をたべたい』住野よる
タイトルの斬新さに驚き、ストーリーの繊細さに涙する。控え目な男子とある病気を持つ女子の爽やかな青春ストーリー。自然体のこころで物語を十分に楽しんで欲しい。
『張り込み日記』渡部雄吉
昭和33年に起きたバラバラ殺人事件、それを追う警察の圧倒的存在感の写真集。眼光の鋭さの先に映る事件の闇が深い。文章・編集全般を担当したのは作家の乙一。
『読んでいない本について堂々と語る方法』ピエール・バイヤール
そもそも「本を読んだ、読んでいない」の境界線はどこにあるのか。「内容を理解した、理解していない」で判断されるとしたら、読んでいない本でも堂々と語れるのでは?と著者。創造力を解放し自由に語る技術をマスターしよう。
『流』東山彰良
台湾を舞台に描くエンターテイメント青春小説。歴史、ハードボイルド、ミステリー、ファンタジー、恋愛等すべてが一冊に盛り込まれているから120%楽しめる。著者の筆力が細部に冴えわたる。
『Presents 』角田光代
人生で受け取るたくさんの愛がこもったプレゼント。どんなささいなものだって、気持ちがこもればかけがえのないプレゼントになるんだなと教えてくれました。松尾たいこさんの挿し絵もかわいくて、まさに、大事な人プレゼントしたくなる本です。
※今回ご参加いただいたYさんの書評です。
『雨と夢のあとに 』柳美里
しっとりと濡れた雨の日の空気感が漂うファンタジーホラー小説。ある日父親の桜井朝晴は台湾で事故死する。娘・雨に対する想いから「魂」がさまよい幽霊となって彼女の元に返ってくる。