第7回(11/8)朝の横浜読書会
■参加者11名(男性5名、女性6名)でした。
初参加の方は5名でした。
おはようございます。静かな雨の朝11月8日、レッツ朝読です!
本日は見学の方も含めて朝の読書会最多の11名!参加者の皆さまの意見をじっくり聞きたいというスタイルを基本としている横浜読書会KURIBOOKSにとって少し冒険の会となりました。しかし、やはりと言うか予想通りと言うか、11人いれば11人の知恵と知識と思考が集結した深みのあるディスカッションとなりました。大変面白かったです!「将来の転機となった本」「年末の煩雑な気持ちにじんわり効く本」「以前読書会で紹介された著者に興味を持って本屋で購入した本」などなど、本の内容にひとしずくエッセンスを加えた皆さまのプレゼンテーションに聞き入ってしまいました。お見事です!すっかり魅了されてファシリテーターの役目を忘れ、自分が一番楽しんでしまいました。個人的には反省の多すぎる「第7回 朝の横浜読書会KURIBOOKS」のスタートです。
【紹介本】
『春宵十話』岡潔
いくつもの偉大な業績を世に残した数学者・岡潔の美しき世界観を集めた随筆集。人は「情緒」を中心に物事を考えることが大切と説く。松尾芭蕉の旅に通じる道義を深めてみよう。
『ほんとうの味方のつくりかた』松浦弥太郎
「暮らしの手帳」の編集者である著者。「味方」には、自分自身の健康や身だしなみ・ライフスタイルの「内側の味方」と、友人や家族といった「外側の味方」がある。背筋が伸びる折り目正しい一冊。
『烏に単は似合わない』阿部智里
和風ファンタジーの中にミステリーがスパイシーに溶け込んだ一冊。読み始めと終盤の主人公の印象が大胆に変わるストーリー展開に息を飲む。現役女子大生の作品とは驚きを隠せない。
『都市の書物』池澤夏樹、戸田ツトム
すべてが斬新、かつ革新的な一冊。ここから今日に至る書籍文化が始まった。空白を自由に使って表現した各ページのデザインには「作り手の重量感」が逆比例となって読み手に伝わる。
『ピーターの法則』ローレンス・J・ピーター
”階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する。”と言う概念を打ち立てた本。思い当たる節がある、そんな社会を生き抜くビジネスパーソンに必読の一冊。
『本屋会議』本屋図鑑倶楽部
夏葉社さんの提言から始まったこの会議は、未来の本屋をバランスよく考察するのに最適な本だ。本屋さんは本当に頑張っている。それは「本を求めている私たち」のために他ならない。
『手紙屋』喜多川泰
就職活動に悩む青年は、カフェの広告がきっかけで謎の「手紙屋」との文通が始まる。そこには働く意義の学びが込められていた。働くことへの情熱が沸き立つ作品。
『制服少女たちの選択』宮台真司
サブカルチャーという社会現象の鏡を覗く。すると、ブルセラ、テレクラ女子高生が現代社会の歪みに敏感に反応して警告を鳴らしていることに気付く。筆者の鋭い視点と分析が冴えわたる。
『トップ・レフト』黒木亮
国際金融で働くビジネスマンの経済小説。ビジネスの最前線をリアリティある展開に落とし込み、仕事とは何か、人生とは何かを考えさせてくれる一冊。手に汗握って一気読みは間違いない。
『悪魔の辞典』アンブローズ・ビアス
知識の宝石箱。ただしユーモアを散りばめたとっておきのボキャブラリーが込められている。本書を読んでブラックユーモアを正直に受け止めることができる自分を愛そう。
『打ちのめされるようなすごい本』米原万里
膨大な読書量と表現力に打ちのめされて、早すぎる著者の死に憤りを感じて本書を読む。書評を書くものにとっては必読の一冊となっている本書は、伸びやかに良書を紹介する。
参加者のみなさま、ありがとうございました。
加筆、訂正等受け付けております。気軽にご連絡を頂きたくお願い申し上げます。