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第29回(5/14)アサーティブコミュニケーション

今回の横浜読書会は特定非営利活動法人アサーティブジャパンの大井健二さんをお招きして「アサーティブ講座&読書会」を開催いたしました。

第1部は「会話」に関する本のプレゼンテーションです。

つながる言葉、さえぎられた言葉、そんな会話の一文を思わせる本をお題に、全員で持ち寄りました。

 

『沈黙』遠藤周作

沈黙 (新潮文庫)の詳細を見る
江戸時代初期、島原の乱の鎮圧後、キリシタン規制が厳しかった時代に命をかけてもなお司教であり続ける姿が読む者の心を打つ。
 
『旅人 開高健』高橋昇

旅人 開高健の詳細を見る
「危機と冒険」を求めて小説家・開高健は旅に出る。そんな姿を写真家・高橋昇が追い続ける。たとえ開高健がこの世を去ったとしても追い続けるのだ。
 
『あなたのプレゼンに「まくら」はあるか? 』立川志の春

あなたのプレゼンに「まくら」はあるか? 落語に学ぶ仕事のヒント (星海社新書)の詳細を見る
イェール大学から三井物産の経歴を持つ著者。落語の魅力をビジネスにどう役立てるのかを説いたエネルギー全開の書。
 
『舟を編む 』三浦しをん

舟を編む (光文社文庫)の詳細を見る
辞典「大渡海」の15年に及ぶ製作を通して、膨大な言葉の波に流されながら、人としての生きざまや奥深さを細やかに書き綴る。
 
『リボン』小川糸

リボン (一般書)の詳細を見る
オカメインコのリボンが人と人とを繋いでゆく心温まるほっこり感満載の物語。丁寧な日常が素敵に描かれ心が癒される一冊。
 
『光る源氏の物語』大野晋

光る源氏の物語〈上〉 (中公文庫)の詳細を見る
『光る源氏の物語』大野晋

光る源氏の物語〈下〉 (中公文庫)の詳細を見る
国語学者・大野晋と作家・丸谷才一の対談形式で「源氏物語」を語り尽くした魅力ある一冊。両者の博識ぶりから繰り広げる世界観に脱帽だ。
 
『聲の形』大今良時

聲の形(2) (週刊少年マガジンコミックス)の詳細を見る
西宮硝子は過去に石田将也から苛めを受ける。心身共に成長した2人が再び再会してからの物語。学校内における障害者が感じる疎外感や孤独が秀逸に描かれる。
 
『誰もいない夜に咲く 』桜木紫乃

誰もいない夜に咲く (角川文庫)の詳細を見る
北海道を舞台にした7編の短編集。リアルでウエットな登場人物に孤独と重みを感じる。日常を生きる女性の強さを描き貫く。
 
『コミュニケイションのレッスン』鴻上尚史

コミュニケイションのレッスン (だいわ文庫)の詳細を見る
「世間」とは自分と繋がりを持つ世界、「社会」とは繋がりのない世界、と定義する。世間と社会におけるコミュニケーションの能力を高める一冊。
 
『家日和』奥田英朗

家日和 (集英社文庫)の詳細を見る
家族の日常にスポットを当てた短編集。誰もが心の片隅で抱きがちな願望や不満をユーモラスな物語にしてお届けする。
 
『ドリトル先生アフリカゆき』ヒュー・ロフティング

ドリトル先生アフリカゆき (岩波少年文庫 (021))の詳細を見る
井伏鱒二の翻訳、動物の言葉がわかるドリトル先生の大冒険。動物愛に溢れた物語に世代を超えて夢中になれる一冊。
 
『夜長姫と耳男』坂口安吾

夜長姫と耳男の詳細を見る
破滅派の衝動を筆に託し、坂口安吾は心の闇と一心不乱に戦う。夜長の長者の使者アナマロは耳男に何を引き寄せるのか。
 
 『ニューヨークは闇につつまれて』アーウイン・ショー
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『夏服を着た女たち』の続編。佐々木マキのイラストに常盤新平の翻訳の本書は洗練された都会の空気を纏い清々しく風が舞う。
 
『無我と無私 禅の考え方に学ぶ』オイゲン・ヘリゲル

無我と無私 禅の考え方に学ぶの詳細を見る
スティーブ・ジョブズが愛読した「弓と禅」の新訳。無我の状態で行う行為こそが、その人の本質。自己意識を無化して己と向き合う。
 
 『わかりあえないことから』平田オリザ

わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)の詳細を見る
コミュニケーション能力と人格は必ずしも一致しない。端的な捉え方をしがちなコミュニケーション能力を演劇を通して高めよう。
 
『鷺と雪 』北村薫

鷺と雪 (文春文庫)の詳細を見る
 昭和の実際の事件をモチーフに物語が構成された短編集。良家のご令嬢とお抱え運転手・ベッキーさんが「日常の謎」に挑むシリーズ最終章。
 
『ロマンシエ』原田マハ

ロマンシエの詳細を見る
パリを舞台に芸術と恋が花開く。主人公は乙女の心を持つ繊細な男子。リトグラフの様々な情報も勉強にもなりお得感ある一冊だ。
 
『映画千夜一夜』淀川長治

映画千夜一夜の詳細を見る
映画の千夜一夜の世界!淀川長治ワールドへようこそ。今宵は天才がフィルムに託した忘れられない名作と共に人生の幸福に酔いしれよう。
 
『インヴェンション』高山宏

インヴェンション (La science sauvage de poche)の詳細を見る
宗教、哲学、科学そして芸術の世界を瞬間で捉える。知の狩猟民にしてしなやかな思考を展開するお二人の「会話術」の書。
 
『フルメタル・パニック!』賀東招二

フルメタル・パニック!戦うボーイ・ミーツ・ガール(新装版)<フルメタル・パニック!(新装版)> (富士見ファンタジア文庫)の詳細を見る
 SFアクションコメディの決定版。
 
 
 第2部はワークショップを行いました。  
 
  1. アサーティブとは

Assertivenessの訳語は「自己主張すること」です。

 

ビジネスでもプライベートでも人間関係には行き違いやストレスがつきもの。そんな対人関係におけるストレスを軽減し、自分も相手も尊重して信頼関係を築いていくために、専門的なトレーニング「アサーティブトレーニング」を身につけてみましょう。

 

感想…アサーティブはアメリカの人権擁護運動や女性解放の思想と理念を土台として発展してきたとのお話がありました。深い歴史があるのですね。

 

  1. コミュニケーションのクセの自己点検とパターン

・ドッカン攻撃的…人に食ってかかる攻撃的なタイプ

・オロロ受身的…自己犠牲的で、ふみにじられても黙っているタイプ

・ネッチー作為的…攻撃性を隠して相手をコントロールするタイプ

 

例として待ち合わせに遅刻した友人に対しての対応で考えてみます。

ドッカン攻撃的は「いい加減にしろよ。いつまで待たせるんだ。」と怒鳴り気味の態度、オロロ受身的は「大丈夫だよ。へいきへいき。」と言いつつ自分の中でストレスをため、ネッチー作為的は「いつも遅れてくるから、まさか今日は遅刻しないと思ったけどやっぱり遅刻だったね。」と上から目線で嫌味っぽく言う、といったところです。

 

感想…驚くべきことにすべて該当します。(笑)そんな私をどんな時も受け入れてくれる愛犬。犬は偉大です!

 

  1. コミュニケーションを取るときの4つの柱

・誠実(自分に対しても、相手に対しても誠実であること)

・率直(率直に簡潔に具体的に)

・対等(自分も相手も尊重した対等な態度で向き合う)

・自己責任(コミュニケーションの半分は自分にあるのだということ)

 

  1. ケーススタディ

例として貸した本を次回会う時にでも返してほしい時の伝え方を考えてみます。

 

・誠実(言いづらい)

・率直(次に貸す人がいるから返して欲しい)

・対等(会う前にメール等で連絡をする

 

 

 

土曜の午後という貴重なお時間を「アサーティブ・コミュニケーション紹介講座の参加に充てよう!」という選択をしていただいたこと、改めまして、感謝申し上げます。

1時間半という限られた時間の中ではありましたが、「自分も相手も大切にして自己主張する」という感覚や、「伝えたいこと」を「相手に伝わるように伝える」ための考え方とそのスキルを知っていただいたことで、その後の生活の中でコミュニケーションについて考えるキッカケになったり、具体的に使っていただいてお役に立てることが出来ていれば幸甚です。

 

 

横浜読書会とのコラボということで、前半に参加者の皆様と一緒に「コミュニケーション」にまつわる本の紹介時間があり、私達も持参した本のご紹介をさせていただきました。読書の感想を共有する体験は非常に新鮮で(数十年前の読書感想文が最後だったかも・・・)、皆さんの一冊一冊の本への想いや内容紹介を非常に興味深く聞かせていただきました。コミュニケーションという視点からも、本紹介という自分の考えを共有する機会は素晴らしいと感じました。そして、改めて本の楽しさと奥深さを確認することができました!

 

  • 「何となく」感じていたことが的確に言語化された。
  • 自分のクセが分かった。
  • 社内でのコミュニケーションを振り返るきっかけになった。
  • 自分では気付けなかった感情を言語化することの重要性に気付けた。
  • 今までと違った視点でコミュニケーションのとり方を知ることが出来た。

 

講座中の熱気からも感じておりましたが、皆様が「自分ごと」として、積極的にコミュニケーションについて向き合い、参加いただいていたなぁ、と強く印象に残っております。

ご紹介した内容は、意識し、実践を繰り返すことで自分に変化が生じ、相手とのかかわりにも変化を起こす力を持っています。ぜひ、小さいことからたくさん試して実感していただければと思います。

 

最後になりますが、継続することや実践することへの関心のコメントも多くいただきました。

そのためにも、定期的に思い出す機会としてのメルマガやTwitterへの登録、理解を深めるための本や講座はお役に立てると思いますので、以下にご紹介させていただきます。

 

  • 学んだことを実践すると案外難しかった。
  • もっと長い時間体験したかった。
  • もう少し踏み込んだ内容も知りたい。
  • 少しずつでも日常生活で実践していこうと思います。
  • 続けられるか、実践できるか心配・・・。

 

アサーティブ・メルマガ(毎月1回配信)はこちら

https://www.assertive.org/mailmagazine.html

 

Twitterはこちら

https://twitter.com/assertivejapan

 

本で学ぶ

https://www.assertive.org/d/d_1_10/

 

講座で学ぶ

https://www.assertive.org/b/b_2_1/

 

今後もアサーティブが皆さんの自己信頼を強くし、大切な相手との関係を育む一助になることを心より祈っております。

 

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