第2回(1/30)考える横浜読書会『愛するということ』

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■参加者15名(男性7名、女性8名)

初参加の方は3名でした。

 

『愛するということ』を読むきっかけは?と聞かれて、大切な人から薦められたと答えた人は、

とても幸福だと思います。

 

きっとあなたは、その人から深く愛されているから。

 

今回の考える横浜読書会は『愛するということ』を課題の本として取り上げました。

 

これを機会に、どうかあなたの大切な人に本書を薦めてください。

 

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『愛するということ』は1956年に出版されたドイツのエーリッヒ・フロムによる著作です。『自由からの逃走』(”Escape from Freedom”)、『人間における自由』(”Man for Himself”)を代表作とするフロムの高尚な愛は、社会的性格に向けて書いたものと解釈するのが妥当の見方があります。人間の行動を決定する根本的な物の考え方を組織化し、全体的な理論や思想の中核として働くものを「愛」と位置付けた書籍です。

神学概念が基本にあるため、読み深めるには困難な箇所も多い印象を受けます。「無償の愛」と言われると、私たち(特に日本人)は仏教で用いられる「慈悲の心」という解釈に偏りがちで、本書で語られるアガペー(キリスト教における神の人間に対する愛)には馴染みにくさがあります。文化的背景も色濃く、現代を生きる者には多少説教じみて聞こえるかも知れません。

しかし、本書が読み継がれている理由はその解釈の振り幅の広さと深さにあると感じます。雑誌や本に引用されている一文を本文全体から見渡すと、何とも言えない納まり具合の悪さを感じることがありますが、フロムが本書で伝えたかったことと読み手の想いは必ずしも一致なくてもよいのではないでしょうか。『愛するということ』はその時々に読み手に寄り添ってくれる一冊ですから。

 

本書を自分の中で受け入れられず読み進められなかった、との意見が見受けられました。読書会の中でも「フロム愛」を充分に味わえなかったこと、申し訳なく思っております。こうして読書会後に再読してみると、読むたびに真価が増す本であることを再認識しています。ご要望を頂ければ、ぜひ第2弾として再度、取り上げてみたいと思います。ほのかな期待を残しつつ、少しだけ内容に触れていきます。

 

以下、読書会ではあまり取り上げなかった“愛は技術だろうか”についての問いをまとめてみました。本書の代表的なフレーズとしても知られている本文に迫ってみたいと思います。

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“愛は技術だろうか。”

 

答えはYES。

そしてフロムは“愛を経験するかどうかは運の問題と考えるのは誤解だ”と説いており、

理由として2つあげています。

 

  • 愛するという問題ではなく、どうしたら愛される人間になれるか、として捉えているから。
  • 愛することに問題となるのは対象であって問題ではないと言う思い込みがあり、昨今、愛は「魅力的、好都合」という価値基準で位置付けられるから。

 

愛は技術で習得できるのならば便宜上2つに分けられます。

 

  • 理論に精通すること
  • 習練に励むこと

 

そして何より自分にとって最大の関心事であること、なのです。

 

いかがでしょうか。

この「技術」という表現、日本人の思考する「技術」と差異があるような気がしませんか。「匠」などに使われる意味の「技術」ではなく、タイトルの『THE ART OF LOVING』から「ART」と解釈した方が腹に落ちる気がします。

 

最後に、参加者のみなさまからいただいた「愛から連想する言葉」を添えて終わりにしたいと思います。

【満腹感、愛されること、許すこと、狂おしい感情、無、忍耐、実践、学び、覚悟、余裕、先祖、家族愛、母性、愛おしさ、自己肯定、理解、分け合う、見返りを求めない、自由】

ありがとうございました!またお会いしましょう!

 

加筆、訂正等受け付けております。気軽にご連絡頂きたくお願い申し上げます。

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