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ランチで読書会考える読書会の様子、取材等の様子をお伝えします。

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第4回(8/1)リベンジ!ミステリ横浜読書会『どちらかが彼女を殺した』

第四回のテーマは「東野圭吾祭り」、課題本として『どちらかが彼女を殺した』を紐解きました。

しかし読書会を予定していた7月28日に台風が襲来し、残念ながら一度は中止となりました。が、溢れる東野圭吾愛は止められませんでした。ぜひ皆さんと語りたいと思い、日を改めて開催させていただきました。

なんと!そのリベンジ読書会は4日後の、8月1日の平日夜に突然お誘いしたにもかかわらず、参加者10名(男性5名、女性5名)初参加1名の方が集まりました。

ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございます!

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まずは著者の東野圭吾についてデビューから現在までを振り返りました。売れている印象が強いためデビュー後10年間の不遇の時代に「信じられない」といった声が多く挙がりました。その当時をよく知る参加者の方からは社会派から新本格に至るまで、当時のミステリ界の潮流について貴重なお話もあり大変有意義でした。

 

続いて課題本について感想を皆で発表しました。課題本は解決編が存在しないという意欲作で、犯人が二人のうちどちらかであることは明示されていますが、肝心の答えが作中に書かれていません。普段ミステリを推理せずに最後まで読む方、一度読んだ後二度目に熟考される方が殆どで、答えが書いていないことにフラストレーションが溜まったようです。作者の目論見通りでしょうか。初めて真剣にメモを取り、犯人がどちらかを考えこんだようです。また近年の作品を中心に読まれている方からは、こんなにも謎解きに特化した作品を書いていたことが新鮮だったようでした。

 

さて最後は、日本一愛されている作家であろう東野圭吾だからこそ何らかの作品に触れているということで、参加者の皆さんに課題本以外でおすすめの1作品を紹介いただき、とことん語り合いました。

 

<紹介いただいたおすすめの1作品>

・夜明けの街で

・赤い指

・容疑者Xの献身

・眠りの森

・レイクサイド

・手紙

・夢幻花

・さまよう刃

・むかし僕が死んだ家

・歪笑小説

 

ミステリ色が強い作品だけでなく、社会派作品やユーモア溢れる作品、卓越した人物描写に舌を巻く作品など、どんな切り口からも愛される東野圭吾の素晴らしさを改めて感じた素晴らしい読書会でした。

今後も新たな発見と喜びを提供できる読書会にしていきたいと思います。ご興味ある方はぜひいらしてください。

 

※YONEさん、感想をありがとうございます!

第13回(6/28)考える横浜読書会『リア王』

■参加者12名( 男性3名、女性9名、うち見学者1名)での読書会でした。

シェイクスピア四大悲劇の一作『リア王』が今回の課題本でした。 娘に裏切られ嵐の中をさまようリア王の描写が有名なシェイクスピ の代表作として世界中で読まれている古典作品です。

「リア王」の画像検索結果

■著者経歴

「シェイクスピア」の画像検索結果

1564年にイングランド中西部のストラトフォード・アポン・エイヴォン(現ウォリックシャー州)に生まれる。 父親は皮手袋商人で、裕福な家庭で育つ。18歳で8歳年上のアン・ハサウェイと結婚。このとき新婦は妊娠3か月だった。
23歳ごろロンドンに上京、早い段階から運を掴み、順調に売れっ子と なり、劇作家としても劇団の所有者としても成功していた。 晩年は故郷に戻り、1616年に52歳で死去。

■『リア王』について

シェイクスピア四大悲劇(『ハムレット』『オセロー』『マクベス 『リア王』)のひとつ。1604年~1606年頃の作と言われています。

「リア王」の画像検索結果

▽あらすじ
ブリテンの老王リアが退位し3人の娘に領土を分配するにあたって 親を想う気持ちが最も多いものに最大の贈り物を与えると告げる。 長女と次女は甘言を用いてリア王を喜ばせるが、末娘は誠実さ ゆえに率直で飾り気のない言葉を述べてリア王を激怒させ、勘当される。 実際に長女と次女に領土や財産を譲ると、二人の娘はリアを冷たく
あしらうようになり、城を追われたリアは嵐の中をさまよい狂気に おかされていく。

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▽成立
シェイクスピアの戯曲にはいずれも元ネタとなる先行作品が存在します。 『リア王』の元ネタとなる種本は『リア王と三人の娘たちの年代史劇』という作者不詳の古い劇と言われています。しかし種本を改変して『シェイクスピアのリア王』に仕立て直している ので、逆に種本と比較することでシェイクスピア独自の『リア王』浮き彫りになります。シェイクスピアのオリジナル部分として大きな点は以下です。

・グロスター親子の存在
・道化の存在
・コーディリア、リア王の死(悲劇的結末)
・嵐にさまようリア王の狂気

種本ではコーディリアがフランス軍とともに姉二人を打ち負かし、リアは王位に返り咲き、父娘ともに幸せに暮らすというハッピーエンド でした。しかしシェイクスピアはコーディリア、リアともに死ぬという悲劇的な結末として仕上げています。

悲劇として書かれたからこそ『リア王』は名作となったとも言える思いますが、あまりにも不条理な結末を迎えるシェイクルピアの『リア王』は当時の民衆にも受け入れがたかったようで、1681年に テイトによってハッピーエンドに改作された『リア王』が書かれ、 長らく『テイト版リア王』のほうが舞台で演じられていました。 悲劇としての『リア王』は1838年までずっと封印されたままだった という過去があります。

▽邦訳リスト

・坪内逍遥 中央公論社(1934年)
・齋藤勇 岩波文庫(1948年)
・福田恒存 新潮文庫(1962年)
・三神勲 角川文庫(1973年)
木下順二 講談社(1974年)
・小田島雄志 白水Uブックス(1983年)
・松岡和子 ちくま文庫(1997年)
・野島秀勝 岩波文庫(2000年)
・安西徹雄 光文社古典新訳文庫(2006年)

・大場建治 研究社(2005年)

※確認できたのは上記です。ほかにもあるかも知れません。

■参加者の感想

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 久しぶりに読むという人、シェイクスピアは好きだがリア王は初めてという人、シェイクスピア自体初めて読む人など、いろんな人が集まった読書会でした。

シェイクスピアが好きという方、ストーリーとしての面白さや意外性を堪能する方がいる一方、戯曲という形式に読みづらさを感じた方もいました。

・シェイクスピアは喜劇のほうが好きなので『リア王』は初めて読んだ。
・『リア王』は初めてだったが、面白くて一気に読んだ。
・話の流れとしてフランス王が勝つと思っていたので、まさかこんなにあっけなく負けるとは思わずびっくりした。
・悪人のたくらみがうまくいきつつ、最後はみんな死ぬのを読んで、そういえば悲劇だったと思い出した。
・内容に救いがなく、読んでいるのがつらかった。
・戯曲はとっつきにくい印象があった。
・戯曲はすべて台詞なのに、それぞれ独白部分と会話部分が混在しているのが読みにくいと感じた。
・情景の描写がないために台詞のひとつひとつの意味を自分で考えて補足していく必要があり、難しかった。

読みにくいと感じたのは、戯曲という慣れない形式だけではなく、文化的背景の違いも影響していたようです。

・道化の存在になじみがなく、どういう立場なのかよくわからなかった。
・当時のヨーロッパでは、裕福な屋敷に勝手にやってきて 住み着く人たちがいた。かれらは道化として屋敷に滞在し、主人に好き勝手なことを言って構わない立場だった。ペットのような存在だったのかもしれない。
・道化は日本の幇間とは違って、お世辞をいって主人をいい気分にさせるのではなく、かなり際どいからかいの言葉も口にする。

特に道化は『リア王』でのキーマンであったこともあり、いろいろな感想が出ました。

・道化の歌が意味が分からなかった。
・道化の歌については、原語ではおそらく韻を踏んでいるはず。
・言葉遊びのような部分もあると思われるので、原語で読まないと理解できないところがありそう。
・『リア王』の道化は狂言回しの役割。『ロミオとジュリエット』での乳母の役割に相当する。
・シェイクスピアは貴族ではないので、王家に対するコンプレックや憧れがあったのだろうと思う。道化はシェイクスピアの分身ではないか。

道化以外の登場人物についても多くの感想で盛り上がりました。

・リアが姉の悪口で10行程度使っているのがすごい。イギリス的ブラックユーモアを感じる。
・シェイクスピアの女性嫌悪を感じた。
・姉二人は悪人のように描かれているが、新しい時代の人なのであって、彼女たちから見ればリアこそわがままばかりの前時代的な存在なのだと思う。
・エドマンドは野心のある新しい時代の人という感じで、方法はよくなかったが悪印象はない。
・エドマンドの最期のやりきった感が良い。
・グロスター父子の親子愛にぐっとくる。
・話のところどころに出ていた目に関する記述は、グロスターが盲目になる伏線ではないか。
・コーディリアはいい子ではあるのだが、重みがないように感じた
・ケントの生き方に違和感があった。なぜそこまでリアについていのか?戦国時代のような忠臣ぶり。
・ケントは最終的に生き残ったように見えるが、旅に出るというのリア王に殉じて死ににいくということだろうか?
・服を脱ぎ捨てていくリアが印象的。これまで何でも持っていた王 どんどん捨てていく。
・お手製の冠を作って被るリアに笑ってしまう。
・嵐の中で狂気におかされていくリアの迫力がすごい。
・すべてを持っている王の満たされなさを感じた。
・権力のある人が役を降りた後の姿を目の当たりにした気持ちになった。
・年を重ねるとお世辞しか受け付けなくなるものだなと感じた。

さまざまな感想が飛び交いましたが、皆さんシェイクスピアの悲劇『リア王』を存分に味わっていただいたようでした。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

※KINOさん、感想をありがとうございます!

第3回(5/26)ミステリ横浜読書会『ミレニアム』(上・下)

■参加者12名(男性6名、女性6名でした。見学者・初参加は0名です。

 

第三回のお題は「映画化されたミステリ小説」、課題本として『ミレニアム1 ドラゴンタトゥーの女』を読み解きました。

[スティーグ・ラーソン, ヘレンハルメ 美穂, 岩澤 雅利]のミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上・下合本版) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 まず、自己紹介とともに見たことのあるミステリ映画を伺ったのですが、「羊たちの沈黙」が年代性別を問わず多く挙げられました。レクター博士の強烈な印象は小説/映画ともに忘れられないですよね。

 次にYONE資料を用いて、スティーグ・ラーソンやミレニアム三部作について、またミステリにおける小説/映画の違いと楽しみ方をお話ししました。

社会批判を含む北欧ミステリというジャンルに興味をもっていただけたようです。

その後は、参加者の方々に課題本の感想や、印象に残るシーン、映画(スウェーデン版orハリウッド版)の感想をお聞きしました。いくつか紹介させていただきます。

 

・たくさんの登場人物がいたので、ノートに名前を書いて整理しながら読み進めた。

・スウェーデン版の映画のミカエルがどうしても受け入れられない。

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 [DVD]

・リスベットが格好良い女性で大ファンになった。

・上巻は冗長に感じたが、下巻の盛り上がりは素晴らしく一気に読み進めた。

・ミレニアム2、3とどんどん面白くなるので読んで欲しい。

・ミステリ要素がスパイスになっており、最高のエンターテイメント作品だと思う。

・真犯人の豹変が魅力的で引き付けられた。

・社会性を含んだ物語がこうも読みごたえあるものだとは考えていなかった。

・ハリウッド版映画のラストシーンときたら、胸が締め付けられる思いだ。

ドラゴン・タトゥーの女 [DVD]

などなど、たくさんの感想を頂けました。会の中ではネタバレありでした。積極的な意見が交わされて自分では気付くことのできなかった発見も多く、新鮮な気持ちで読み説くことができました。

今回は初めての翻訳作品、そして上下巻と長い作品を選びましたが、参加者の人々が満足たる読書体験ができたとのことで嬉しい限りです。

 今後も色々なテーマ・作品にチャレンジしていきたいと思います。皆さまの参加をお待ちしております。

※YONEさん、感想をありがとうございます!

第12回(4/28)考える横浜読書会『忘れられた日本人』

■参加者15名(男性7名、女性8名、うち見学者3名)でした。

「歩く学者」と言われた宮本常一の代表作『忘れられた日本人』が今回の課題本でした。主に西日本の農村に暮らす庶民や旅人たちの話をまとめたもので、彼ら自身の人生に裏打ちされた重みのある言葉が随所に出てくるのが印象的な作品です。

■著者経歴

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1907(明治40)年、山口県周防大島に生まれる。農家に生まれ、家を継ぐつもりでいたが、学校の成績が優秀だったために大阪に上京。小学校に赴任するが、1930(昭和5)年に肺結核を患い、郷里に戻る。療養生活を終えて教職に復帰したのち、1934(昭和9)年には柳田国男に、1935(昭和10)年には渋沢敬三に出会う。それまでも民俗学に興味を持ち独自に民話の収集等を行っていたが、ついに教職を辞して各地を旅し民話を採集する生活に入る。戦後には農業指導の傍ら全国の農村を歩くなど、生涯にわたってフィールドワークを続けた。ノートや録音機を持たずにただ話を聞き、宿に帰ってから文字に起こしたという。1981(昭和56)年、胃がんにより73歳で没。

■『忘れられた日本人』について

忘れられた日本人 (岩波文庫)

1960(昭和35)年に刊行された、宮本常一の代表作のひとつ。「民話の会」の機関誌『民話』に「年寄たち」と題して連載されたものに他の雑誌に載せたものや新たに書き下ろした文章を加えて一冊にまとめたもの。主に西日本の農村で収集した民話が収められている。

■参加者の感想

『忘れられた日本人』で語られるのは昭和の西日本の農村での人々の暮らしですが、現代日本との生活の違いにカルチャーショックを受けたという声が上がりました。印象に残った箇所を皆さんに聞いてみたところ、「土佐源氏」「女の世間」
を挙げた方が多くいらっしゃいました。性生活の違いやあけっぴろげな語りが印象深かったようです。

※坂本長利の一人芝居「土佐源氏」が有名

 

・「女の世間」の最後の一文が心に残った。

 引用)「女たちのはなしをきいていてエロ話がいけないのではなく、エロ話をゆがめている何ものかがいけないのだとしみじみ思うのである。」

・「土佐源氏」に人間の悲哀を感じた。

・「土佐源氏」を読んで、あまりの自由さにカルチャーショックを受けた。

・「女の世間」や「土佐源氏」で語られる夜這いの話に衝撃を受けた。夜這いは合意の上でのものだったことを知った。

・自分にはとても夜這いはできないので、この時代に生まれなくて良かったと思った。

・昭和の農村の話であり、現代からみてもそこまで時代が違うわけでもないのに、現代とはずいぶん暮らし方が違うことに驚いた。

・四国出身のため、語られている農村の暮らしが地続きの郷土史のように感じられ、ざわざわした気持ちになった。

また個々の話や全体については、以下のような意見が出ました。

・「村の寄りあい」を読んで、閉じた社会である村の暮らしでは話し合って互いに納得するプロセスが大切なのだと感じた。

・「名倉談義」を読んで、流通の変化が人々の生活に及ぼした影響が大きかったことを改めて感じた。

・「名倉談義」を読んで、年寄が大切にされているのは、年寄だけが握っている情報があったからなのだなと納得した。

・「子供をさがす」で、村全体で子どもを育てていた話を読んで、自分も親だけでなく、同じ通りの人全体に育てられていたことを思い出した。

・「梶田富五郎翁」に出てくる「メシモライ」というのは面白いシステムだと思った。

・「私の祖父」で語られる蟹の話やお葬式の話が、穏やかな雰囲気で和んだ。

・「世間師(2)」で素性がわかってもらえると親切にされたという話を読んで、海外を旅行するときと同じだと思った。

・「文字をもつ伝承者(1)」の田中翁は非常に立派な人。このような人に政治家になってほしい。

・当時の村の生活は、快適ではなかったかもしれないが、豊かではあったのだろうと思った。

・血縁、地縁というのが重視された社会だったのだと感じた。

・農業には定年がないので生涯働くことになる。本書を読んでも驚くほどよく働いているが、社会的な居場所があって人の役に立てる仕事があるのはいいことだと感じた。

・生活のことが学問になるとは思っていなかったが、研究の手法を知って民俗学とは学問なのだと理解できた。

第12回考える

また考える横浜読書会で過去に課題本となった『楢山節考』との違いについても話題に上りました。『楢山節考』の舞台は信州の農村であり、西日本の農村の話を集めた本書とは暮らし方が異なっているため、『楢山節考』ほどピリピリした雰囲気ではないことが話されました。

上記以外にもさまざまな感想や、参加者自身の体験などをお聞きすることができ、充実した時間となりました。

※KINOさん、感想をありがとうございます!

第2回(3/17)ミステリ横浜読書会『クビキリサイクル』『満願』

第一回の誕生時とはまた違う、続いていくことへの喜びを感じます。

第二回横浜ミステリ読書会を開催いたしました。

第一回で生まれた謎「ミステリ読書会は女性参加者が多い」は、今回も継続です。

桜の開花を待たずとも、華やかで春らしい雰囲気の中スタートです。

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今回のお題はライトノベルと一般文芸の境界領域を開拓した「西尾維新と米澤穂信」。課題本はそれぞれ『クビキリサイクル』『満願』です。YONEの手作り資料を使って、80年代の新本格ミステリ&ライトノベルの誕生、2000年代の2人のデビュー、そして現在の境界領域への発展や2人の今を紐解きました。

今回の資料や課題本を通じて、西尾維新がミステリ作家であること、米澤穂信が青春ミステリを書いていることを知らなかった参加者もおり、作者らの現在のイメージとは異なる一面を知ることができたとの声を頂けました。

 

その後、参加者の方々に課題本の感想をいただきました。

 

西尾維新『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』については、

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)の詳細を見る

・これまで表紙から読まず嫌いをしていたけれども、閉ざされた孤島に、連続殺人、警察は介入せずに、探偵が解決する。こんなにも典型的な本格ミステリを書いていただなんて驚きだ。

・エピローグの後日談が物語として面白かったという意見に対して、ミステリとして説明不十分であり、必要ないのではないか。

・戯言シリーズは小学生の時から共にあった作品で、細かい内容は薄れても、いまだに強烈に面白かったという感情が湧いてくる作品だ。

 

米澤穂信『満願 』については、

満願 (新潮文庫)の詳細を見る

・バングラディッシュの背景情報などがとても詳しく、本当に体験した話のようで、入り込んでしまった。

・どの短編も、ざらざらとした後味が良くも悪くも残っており、すごい作家だと思った。

・米澤穂信の原点である青春ミステリ<古典部シリーズ><小市民シリーズ>も読んでほしい。その中で探偵たちの悩める心情は『満願』にも通ずるものがある。

 

など、全てを紹介することは分量的に出来ませんが、今回も沢山のコメントがありました。初めて二人の作品に触れる参加者や、傾倒している参加者もおり、多種多様な視点の読書会だからこと互いに新たな気づきがあった様子が印象的でした。

YONE

第11回(2/3)考える横浜読書会『蠅の王』

■参加者は男性9名、女性6名でした。

***おそらく人間じゃない(笑)と思います。半端ない読書量と教養をお持ちの異星人KINOさんの紹介文です。一緒に考える読書会を盛り上げてくれているKINOさんありがとうございます。***

 

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ノーベル賞作家ゴールディングの代表作、『蠅の王』が今回の課題本でした。
独特の読後感と随所にちりばめられた象徴的なアイテムが特徴的な長編小説です。

■著者経歴

1911年、イングランド南西端のコーンウォール州に生まれる。父親は科学教師をしていた。貧しい家だったが、オックスフォード大に進学。はじめは自然科学専攻だったが、のちに英文学に転籍。大学卒業後は父と同じく公立学校の教師となる。第二次世界大戦では海軍に入り、ノルマンディー上陸作戦にも参加。ナチスのホロコーストやアメリカの原爆に衝撃を受ける。戦争が終わると教職に戻り、1954年に『蠅の王』を発表。1980年にブッカー賞、1983年にノーベル文学賞を受賞。1993年没。

■『蠅の王』あらすじ

不時着した飛行機で生き残ったイギリスの少年たち。楽園のような南の島で大人のいない自由な生活を謳歌するが、夜の闇や正体不明の<獣>への恐怖が忍び寄り、少年たちは次第に分裂していく。

■参加者の感想

※以下、作品の結末に触れていますのでご注意ください。
※登場人物や単語の表記は黒原訳に倣っています。

登場人物についてはさまざまな意見が飛び交いました。

・ラルフは未来志向で、ジャックは現実志向。
 どちらもそれぞれゴールが異なるので、分裂は不可避。
・ラルフもジャックもそれぞれ立場が違うだけで、どちらが悪くどちらが正しいというものでもない。
ジャックは狩りに夢中になり自分の王国を作り上げるところがガキ大将のようだけど、悪い奴ではない。
・みんなが恐怖を見ないふりしようとするなか、サイモンは知ろうとしたところが、他の子たちと違う。
・ジャックは出世するタイプ
・ロジャーは一番危ない奴
・ラルフがピギーの賢さにもう少し早く気づいていたら…

それぞれ個性的な登場人物たちですが、ジャックの「部族」に入って原始的衝動に駆られると、彼らは名前を呼ばれなくなる点についても話がでました。

・顔にペイントをして自分が自分じゃなくなる感覚を得ると、個々の人物ではなく、名前のない「部族」のひとりになる
・原始的な欲求が高まり、踊ったり歌ったりドーパミンが出ている状態になると、誰が誰だか区別されなくなる
・最後の場面でジャックは容貌だけで表現され、名前を呼ばれなくなっている
・個体名が消えることで敵になる。敵方に名前がなくなるのは、戦争と同じ心理状態ではないか

また作品の随所にちりばめられたアイテムやキーワードの解釈でも盛り上がりました。

・煙-希望-ラルフ、豚-欲望-ジャック、というように、象徴的なアイテムがそれぞれの登場人物に対応しているのではないか。
・蠅の王はジャックの原始的な欲望なのか?
-> すべての少年(そして読者)の心にある闇ではないか。
・近視の眼鏡で火はおこせない。
 -> ピギーは実は見えていたけど見えないふりをしていた?
 -> 単純なミスではないか
・「イギリスの少年」とわざわざ限定することで西洋批判をしていると思う

また参加者全員に「結末についてどう思うか?」を聞いてみたところ、圧倒的な多さで「すっきりしないとの感想を頂きました。

・最終的に誰が助かったのかがわからないのが怖い
・助かるまでの期間がどれくらいだったのかもわからない
・取ってつけたような終わり方のように感じた
・後味の悪さがいい
・唐突にアクション映画風になったので戸惑った
・あえてすっきりしない終わり方にして、読者に結末を委ねている
・「大人」がくるとみんな我に返ったようになった。少年たちはずっと長い夢を見ていたような状態で、「大人」の登場で目が覚めたのではないか?サイモンは少年たちの中で唯一ずっと「目が覚めていた状態」だったのではないか?
・ラルフがずっとこだわっていた「助けを呼ぶ煙」が、自分を殺そうとする火の煙でようやく届いたというのは皮肉な結果。

上記以外にもさまざまな感想を聞くことができ、充実した時間となりました。
参加者の皆様、ありがとうございました。

第1回(1/20)ミステリ横浜読書会『ハサミ男』

■参加者は男性3名、女性11名でした。

 ***圧倒的な読書量と分析力が冴えるYONEさんの紹介文です。一緒にミステリ読書会を盛り上げてくれているYONEさん!ありがとうございます。***

 

『ハサミ男』殊能将之(著)

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 とうとうこの日がやってまいりました。第1 ミステリ横浜読書会の開催です。初心者も読み慣れている人も、よりミステリを好きになれるとよいな、という想いでスタートしました。

 まずは、参加者の皆さんに自己紹介していただきます。見渡すと、あれ? なんだかとても華やかで、眩しい。それもそのはず、YONEの予想を裏切り、集まった参加者はほぼ女性。男性は主催者を含め、、、3名のみ。

冒頭最大のミステリー()に出くわしました。

閑話休題、自己紹介では殺人事件などが語られることが多いミステリにおいて、「小説や映像、どの程度まで残虐な描写を許すのか」ということについて伺ってみました。映像については様々な意見が出ましたが、小説についてはおおよそ皆さんは許すし必要だという意見でした。なるほど。

続いて、YONEの手作りの資料を使って、今回のお題「叙述ミステリ」と課題本の『ハサミ男』殊能将之(著)について簡単な解説とご紹介しました。大いに議論は盛り上がり、「叙述って言葉を初めて聞いた」「そもそもミステリーとミステリって違うの?」「本格ミステリって、ルールの中で読み込むとこうも面白いのね」と、特に普段ミステリを読まない参加者からは、読書の新しい視点ができたと嬉しいコメントを頂けました。

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最後に『ハサミ男』についての感想を皆さんからいただきます。

普段ミステリを読む方々からは、

・10ページで違和感が募り、トリックが想定できた。

・『殺戮にいたる病』我孫子武丸(著)や『葉桜の季節に君を思うこと』歌野晶午(著)との比較。

・クリスティの『アクロイド殺し』を読んだ時の悔しさが蘇ってきた。

等々。

ミステリになじみがない方からは、

・非常に淡々とした物語で、客観的で冷静な作者が見えてきた。

・思いっきり騙され、最後は怒涛の展開で圧倒された。

・面白いって聞いていたのに心理描写があまりにもなくて拍子抜けした、でも次はミステリの読み方で再読してみたい。

と、たくさんのコメントを頂けて、進行そっちのけで楽しんでしまいました。

 

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。今後も参加者の皆さんと様々な切り口からミステリを紐解き、楽しく好きになっていける読書会にしていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

YONE

 

第9回(10/28)考える横浜読書会『カルメン』

■参加者は男性8名、女性5名でした。

 

***おそらく人間じゃない(笑)と思います。半端ない読書量と教養をお持ちの異星人KINOさんの紹介文です。一緒に考える読書会を盛り上げてくれているKINOさんありがとうございます。***

赤いドレスを着て赤い薔薇をくわえ情熱的に踊るイメージの強い”カルメン”。
そんなオペラ・カルメンのイメージが強いですが、小説版は少し印象が違います。

■メリメの『カルメン』

カルメン (岩波文庫 赤 534-3)の詳細を見る

小説『カルメン』は1845年、フランス人の作家で考古学者でもあるプロスペル・メリメによって発表されました。メリメ自身がスペインを旅行し、マドリードで伯爵夫人から聞いた実話を元にして書いた小説です。主人公の盗賊ホセに形見の銀メダルを託される考古学者は著者の分身でしょう。ジプシーに関する学術的な考察に最終章を割いているのも特徴のひとつです。

■ビゼーの『カルメン』

ビゼー・カルメン (オペラ対訳ライブラリー)の詳細を見る

メリメの『カルメン』をもとに、フランス人の作曲家ビゼーがオペラとして作曲した『カルメン』です。1874年初演。考古学者はおらず、ホセの婚約者というキャラクタが増えているなど、小説とはストーリーも異なります。いわゆる情熱の女カルメンは、オペラのイメージが強そうです。

大学時代にオケをやっていたKくんにご協力いただき、オペラ版カルメンをyoutubeで視聴しました。

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※Kくん作成「独断と偏見による『カルメン』解説」。驚きの完成度!永久保存版の資料です。ありがとうございます!

 

■参加者の感想

参加者の方々に印象に残った場面を聞くと、以下の場面が挙げられました。

・コルドヴァで考古学者がカルメンと出会う場面
・考古学者がカルメンの容姿を描写する場面
・ホセが煙草工場の横で初めてカルメンと出会う場面
・考古学者の前で、カルメンとホセがバスク語でやりとりする場面
・連行されるカルメンがホセにバスク語で話しかける場面
セヴィーリャの街でお菓子を買い込んで一日中食べたり飲んだりして遊ぶ場面
・ジブラルタルで、カルメンがゴージャスな衣装で士官の横に立っている場面
・ホセがカルメンに、アメリカでまじめに暮らそうと嘆願する場面
・最終章の、ボヘミア人に対する細かい考察

カルメンは悪女というよりも、頭のいい女性として男女ともに好意的な意見が多かったです。

・カルメンは相手によって服装や言葉を使い分け、最も効果的な方法で誘惑する頭のいい女性だと思った
・一人で仕事を見つけ、采配をして、人員を確保し、遂行する段取りをつけることができる有能な女性。実業家として成功しそう。
自分の知識や能力をフルに使って相手を落とすことをゲームのように楽しんでいるように見える。ホセはカルメンが思い通りにできなかった初めての男だったのではないか。
・自由を愛するカルメンにとって、アメリカで地道に暮らすなんてありえない選択肢だったのだろう。
・貴族出身のホセとは育ってきた環境も価値観も違うので、いずれはうまくいかなくなることを、カルメンはわかっていたように思う。

一方、ホセに対しては悪人説が飛び交い、批判が集中しました。

・カルメンが自由を愛することを理解していない。
・ガルシアとの決闘など、節々で卑怯なところがあるように思う。
・自分に甘く、カルメンのことよりも自分のことを優先している。

 

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※参加者Hさんがカルメン事件の時系列をまとめた年表とスペインの地図を資料として作ってきてくださいました。ありがとうございます!

なお参加者の男性には、カルメン的な女性に会ったことはあるか、または会いたいか、
女性にはカルメン的な女性になりたいかを聞いてみました。

男性)
・カルメン的な女性に何人か会ったことがある
・会ったことはない。できれば会いたくない。
・会ったことはないが、会ってみたい気はする。
・台風のような女性なので、会ってしまったら巻き込まれると思う。

女性)
・自立した頭のいい女性。できるならなってみたい。
・カルメンのように自由に生きてみたい。
・カルメン的な女性にはちょっと憧れる。

またカルメンはホセより年上か年下か、カルメンはホセをどの程度本気で好きだったのか等、いろいろと意見が飛び交い、盛り上がりました。

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参加いただいた方々、ありがとうございました。

 

加筆、訂正承ります。ご連絡をお待ちしております。

第15回(12/3)女子限定・横浜読書会

■参加者8名、初参加は2名でした。

 

***ご参加いただいた知的女子Kさんの紹介文です。Kさんありがとうございます!***

 

おだやかに晴れた初冬の日曜日、おいしいランチを囲んで「第15回女子限定!横浜読書会」の開催です。

今年もあっという間に12月を迎えました。どうしようもなく落ち込む日もあれば、小さな幸せに心がほっこりした日もあったのではないでしょうか。

自己紹介ではこの一年を振り返っていただきました。年始に立てた目標を達成できた頼もしいお話、就職活動に向けて準備しているという話題、読書会が元気の源となり充実した一年だったとの声も上がりました。

今回のお題は「自分へのクリスマスプレゼント本」です。辛いこともたくさんあったけれど、そのたびに頑張って乗り越えた自分へのご褒美。読みたかった一冊や疲れを癒す本、元気になる本をお持ちいただきました。

美しい装いの大型本(でも内容はビジネス本!)、ブックフェアで出会えた愛しの女流作家本、癒される写真集、ジャケ買いの一冊、心打たれた作品、帯の文言に挑まれた小説、この季節に読みたくなる絵本、こんな女性になりたい!と思わせる本、文字の実験をしている一冊など、今回もバラエティーに富んだ内容でした。そして、その一冊にたどり着くまでのみなさんのエピソードが読書への愛に溢れています。どの本も心が満たされること間違いなしですね。

今宵はスーパームーン。夜空も私たちを凛と照らしてくれています。

今年最後の女子限定!横浜読書会スタートです。

【ご紹介いただいた本】

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『KINFOLK ENTREPRENEUR』NATHAN WILLIAMS

KINFOLK ENTREPRENEUR(アントレプレナー)の詳細を見る
 

『吹上奇譚 』吉本ばなな

吹上奇譚 第一話 ミミとこだちの詳細を見る
 

『デッドエンドの思い出』よしもとばなな

デッドエンドの思い出 (文春文庫)の詳細を見る
 

『シェルシーカーズ〈上〉』ロザムンド・ピルチャー

シェルシーカーズ〈上〉の詳細を見る

 

『シェルシーカーズ〈下〉』ロザムンド・ピルチャー

シェルシーカーズ〈下〉の詳細を見る

 

『20072017』ヨネダ・コウ

20072017 (H&C Comics ihr HertZシリーズ)の詳細を見る
 
『Babaghuri』ヨーガンレール
Babaghuriの詳細を見る
 
『ベッドルームで群論を』ブライアン・ヘイズ
ベッドルームで群論を――数学的思考の愉しみ方の詳細を見る
 
『クリスマス人形のねがい』ルーマー・ゴッデン
クリスマス人形のねがい (大型絵本)の詳細を見る
 
『おちゃめな老後』田村セツコ
おちゃめな老後の詳細を見る
 
『りぽぐら! 』西尾維新
りぽぐら! (講談社ノベルス)の詳細を見る
 
『未来のだるまちゃんへ 』かこさとし
未来のだるまちゃんへ (文春文庫)の詳細を見る
 
『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』イルセ・サン
鈍感な世界に生きる 敏感な人たちの詳細を見る
 
『とにかくうちに帰ります』津村記久子
とにかくうちに帰ります(新潮文庫)の詳細を見る
 
『新しい分かり方』佐藤雅彦
新しい分かり方の詳細を見る
 
参加者の皆さま、ありがとうございました。加筆、訂正がありましたらご連絡ください。
 
 

2017年11月11日開催!横浜読書百貨展「読書会体験会」

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横浜市読書活動推進ネットワークフォーラムにて読書会体験会を行いました。

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お題は「つながり」です。
人とのつながり、世界とのつながり、本のつながり…
皆さんそれぞれの感性でバラエティー豊かな本が集まりました。自己紹介も含めてわずかな時間でしたが、新たな本に出合える素敵なひとときでした。以下ご紹介いただいた本になります。

『ハーモニー』伊藤計劃

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)の詳細を見る
日本SF史に欠かせない作者の遺作。前作とのつながりが感じられる。アニメ映画化された話題作。

 

『ウィリーとともだち』アンソニー・ブラウン

ウィリーとともだちの詳細を見る

ひとりぼっちだったウィリーが、からだが大きくて強いヒューと出会う。お互いの欠けているところを補える友情に心温まる。

『ゴリオとヒメちゃん』アンソニー・ブラウン

ゴリオとヒメちゃん (児童図書館・絵本の部屋)の詳細を見る

ゴリオとヒメちゃんの2人の友情、友達の機転とやさしさにじんとくる一冊。癒される絵にお気に入りの一冊になること間違いなし。

『面白いほど成功するツキの大原則』西田文郎

面白いほど成功するツキの大原則―ツイてツイてツキまくる頭の使い方教えますの詳細を見る
ツキが成功を決める。そのツキをもってくるのは人。人とつながるノウハウを脳の機能を含め科学的に解説。

 

『BEFORE THEY PASS AWAY彼らがいなくなる前に』ジミー・ネルソン

BEFORE THEY PASS AWAY -彼らがいなくなる前に-の詳細を見る
失われつつある民族の姿をとらえた写真集。部族の脈々たる伝統の美しさに目を奪われる。著者の熱い思いが伝わるあとがきも印象的。

『時の流れのなかで』吉田秀和

時の流れのなかで (中公文庫)の詳細を見る
「芸術は生活の飾りではない。生活の中にあるもの」という言葉が印象的。やわらかく論理的な文章で、芸術について綴ったエッセイ。

 

『擬 MODOKI: 「世」あるいは別様の可能性』松岡正剛

擬 MODOKI: 「世」あるいは別様の可能性の詳細を見る
世の中はちぐはぐなもの。世界について広く鋭く論じる。身のまわりを見る目が変わること間違いなしの一冊。

『「タテ社会」の人間関係:単一社会の理論』中根千枝

タテ社会の力学 (1978年) (講談社現代新書)の詳細を見る

感情が人間関係の基礎になり、タテのつながりが根強い日本。刊行から50年を迎える本書だが、その理論は今も色褪せない。

『大人の友情』河合隼雄

大人の友情 (朝日文庫 か 23-8)の詳細を見る

友人の裏切りや男女の友情、友の死など、大人ならではの友情について考えさせられる。軽妙な著者の言葉と考え方が心地よい。

『世界をまどわせた地図 伝説と誤解が生んだ冒険の物語』エドワード・ブルック=ヒッチング

世界をまどわせた地図 伝説と誤解が生んだ冒険の物語の詳細を見る

実在すると信じられていた島や川、種族や怪物などを古地図や写真とともに紹介した一冊。グーグルマップに載っていた島もあるという。

『差分』佐藤雅彦 

差分の詳細を見る

連続した絵の中にストーリーを読みとる人間の不思議さ。『ピタゴラスイッチ』を監修した佐藤雅彦と茂木健一郎の対談も必読。

『世界のはじまり』バッジュ・シャーム

世界のはじまりの詳細を見る

中央インドのゴンド民族に伝わる神話とその生活を描いた手漉きの紙でできている絵本。作者の思いが伝わる宝物のような一冊。

『絵巻とマンダラで解く生命誌』中村桂子

絵巻とマンダラで解く生命誌の詳細を見る

美しい表紙が目を引く絵物語。いのちのはじまりから進化と絶滅まで、めくるめく世界に引き込まれる。

『生命誌とは何か』中村桂子

生命誌とは何か (講談社学術文庫)の詳細を見る
生命科学の歴史をひもときながら、新しいいのちの物語を著者ならではの視点で語る。読み応えたっぷりの一冊。

『いのちのひろがり 月刊たくさんのふしぎ2015年4月号』中村桂子

いのちのひろがり (たくさんのふしぎ傑作集)の詳細を見る
すべての生き物は、38億年前のたったひとつの細胞からはじまった。壮大な世界とやさしい絵にわくわくさせられる一冊。

『晴れ着のゆくえ』中川なをみ

晴れ着のゆくえの詳細を見る

紫根染めの晴れ着をめぐる連作短編集。何十年という時の中で、さまざまな人の人生に寄り添う晴れ着。美しい装丁も心に残る。

『幕末維新懐古談』高村光雲

幕末維新懐古談 (岩波文庫)の詳細を見る

著者自身の生い立ちから木彫家として立身するまでを語る。ひとつの偶然によってひらかれていく人生が印象的。

『京都の平熱―哲学者の都市案内』鷲田清一

京都の平熱――哲学者の都市案内 (講談社学術文庫)の詳細を見る

京都市内のバスから見えたものをつらつらと綴る。ここで生まれ育った著者ならではの視点で、東西南北それぞれの京都を描き出す。

ありがとうございました!

第7回(10/16)女子限定・横浜読書会

■参加者10名、初参加は1名でした。

 

読書の秋です。

本に関する様々なイベントが行われるこの季節、読書家たちの「本の爆買い事件」が勃発します。斯く言う私もそのひとり。参加者の方からも、各地で行われているブックフェアに参加したというお話や、スタッフとして福島の古本市に出店した!など驚きのエピソードをいただきました。

 

食欲の秋です。

カフェの料理もすっかりハロウィンを意識した飾りつけで、季節感ある南瓜などのメニューが勢ぞろいでした。味覚も楽しめるこの季節はついつい散財しがちです。そんな10月のお題は「お金」でした。お金のプロフェッショナルが語る世界の金融動向に関する話や、最先端の資産運用や貯蓄方法も魅力的ですが、横浜読書会では、より人間臭く、より幅広い「お金」の話を、本を通じて語りあえたら幸いと思います。

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※プレゼンテーションの様子

お金ってなんでしょうか?使いようによってはどうにでもなるお金。そんなお金を語るには身を持った実体験に勝るものはないでしょう。西原理恵子さんの『この世でいちばん大切な「カネ」の話』はお二人からご紹介をいただく人気ぶりでした。貧乏は札束ほどにリアルだったと語る本書に全員頷くばかり。お金に翻弄される笑いと涙の人生劇場を味わえる一冊です。視点を変えて、ふるさと納税から寄附や税金という制度について考えたり、時代小説の帳簿から江戸時代の金銭感覚を知り、ブロックチェーンや評価経済社会といったお金の概念を変える近未来まで話が及んだことに大変深みを感じました。

「カネ」の谺が聞こえた今回の読書会、魔物を味方につけ人生をエンジョイしましょう!

女子限定!横浜読書会スタートです。

 

【ご紹介いただいた本】

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『会社に頼らず生きるために知っておくべきお金のこと』泉正人

会社に頼らず生きるために知っておくべきお金のこと (Sanctuary books)の詳細を見る
 
『この世でいちばん大事な「カネ」の話 』西原理恵子
この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)の詳細を見る
 
『花のれん』山崎豊子
花のれん (新潮文庫)の詳細を見る
 
『カレーライスの唄 』阿川弘之
カレーライスの唄 (ちくま文庫)の詳細を見る
 
『ふるさと納税生活』金森重樹
完全ガイド 100%得をする「ふるさと納税」生活の詳細を見る
 
『これから始める人のふるさと納税らくらくガイド』叶温
これから始める人のふるさと納税らくらくガイドの詳細を見る
 
 
『正しい家計管理』林總
正しい家計管理の詳細を見る
 
 
『浮世女房洒落日記 』木内昇
浮世女房洒落日記 (中公文庫)の詳細を見る
 
『「お買いもの」のいいわけ』堀井和子
「お買いもの」のいいわけ (幻冬舎文庫)の詳細を見る
 
『評価と贈与の経済学』内田樹
評価と贈与の経済学 (徳間文庫カレッジ)の詳細を見る
 
『 禅、「お金」の作法』枡野俊明
人生の流れが美しくなる 禅、「お金」の作法の詳細を見る
 
『さよなら下流社会』松本哉
さよなら下流社会の詳細を見る
 
 
参加者のみなさま、ありがとうございました。
 
加筆、訂正承ります。気軽にご連絡を頂きたくお願い申しあげます。
 
 

緊急企画!(10/18)小谷さんと読書会

「小谷さんをお呼びして横浜読書会」緊急開催です。

 

小谷さんはなんと!2時間の大遅刻でした。

クロージング間際に登場です。(笑)

 

次の予定も入っているとのことで、簡単な挨拶のあと飲んで食べてあっという間にお時間となり、30分程度でお別れをしました。読書会のミッションを果たしたかというと微妙な感じです。参加者の方にはひたすら謝るしかないです、ごめんなさい。そんな僅かな時間でしたが小谷さんにお会いできて本当に良かった!得たものは大きかったと思います。

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皆さんは小谷さんをご存知ですか?

小谷さんは一日50円で労働力を売り、泊めてくれる方の家を泊まり歩く住所不定の謎だらけの人間で、お金と時間に縛られない自由な生活をしている元芸人さんです。「草食系・男はつらいよ」現代バージョンのイメージでしょうか。

 

経緯の詳細は自伝書『笑うホームレス』に書いてあると言うのでその場で本を購入しました。芸人という肩書を捨ててホームレスとなり、50円の依頼がきっかけでかわいい嫁をもらったり、突然フィリピンのボランティア活動に参加する等々、ひたすらあり得ないエピソードが綴られています。巻末には「ゴーストライター:西野亮廣」とはっきり記述されているところも、期待を裏切らない感じで笑えます。

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SNSを利用してたくさんの人と出会い、つながりを糧に暮らす小谷さんのコミュニケーション能力は、秀でた才能としか言いようがないです。依頼主との待ち合わせの遅刻など日常のようで(笑)人気商売なのに評判が落ちないというのは彼のお人柄のなせる業。この生活を3年間続けていられる小谷さんはコミュニケーションの天才だと思います。

 

最後に最寄りの駅までご一緒したのですが、歩き始めたら突然!頭の回転が速くなってオーラが出てきました。キャラクターが際立ち、会話がいちいち面白いという、キュートなゼンマイ仕掛けのお人形のようでかわいらしかったです。

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「なんやこの店、オサレやな。えー、骨壺売っとるらしいわ~。」

「いやいや、骨董ですから。」

「あれー?ほんまや。」

 

そんなたわいもない会話を重ねながら、横浜の夜を去っていった小谷さん。きっとまたどこかでお会いすることがあるかと思います。その際はおもろいトークを期待していますね。ありがとうございました!

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